とりわけ期待が大きいのは、SNSを中心に生活している若年層への訴求。SNS総フォロワー数700万人のなえなのさんや、TikTokだけでフォロワー数450万人のおじゃすさんをはじめ、ネット上のインフルエンサーとしての期待値は大きいものがあります。
一方、テレビを中心に生活している人々も、ネット上のインフルエンサーは新鮮で興味深い存在。「親世代と子ども世代の会話をつないでファミリー視聴をうながす」という意味も起用理由でしょう。
もう1つ起用の理由として大きいのが、ひらがな名の女性タレントに共通する、親しみやすさ。そもそも丸みのあるひらがなの名前は、漢字のような堅い印象がないため、「見やすく、呼びやすく、覚えやすい」というメリットがあります。特にインフルエンサーたちは、「ひらがなの名前を先に出して、漢字の正式名は書かない」という人も多く、それが親近感につながっているところもあるのでしょう。
また、ひらがなのタレント名は、「ネット上でつぶやきやすい」「間違えられずランクインしやすい」「出演者一覧で目を引きやすい」などのメリットもあります。彼女たちを知っている人は見つけやすく、つぶやきたくなる上に、彼女たち知らない人は「誰?」「どんな人なのかな」といういい意味での違和感があり、視聴につながりやすいのでしょう。
さらに彼女たち自身のキャラクターも、「目を引く美人というより、友達になりたいかわいらしさ」「無理せず、嘘をつかず、素直で自然体の振る舞い」「常に笑顔の印象がある明るさ」など、親しみの持てる要素がズラリ。嫌われる要素が少ないことも、安心して起用できる理由となっています。