国内

鈴木淳司前総務大臣「キックバックは文化」発言 その”文化”はなぜ安倍派内で形成されたのか?議員たちの心理的な側面

12月15日、取材に応じる鈴木淳司前総務相(時事通信フォト)

12月15日、取材に応じる鈴木淳司前総務相(時事通信フォト)

 臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になったニュースや著名人をピックアップ。心理士の視点から、今起きている出来事の背景や人々の心理状態を分析する。今回は、鈴木淳司前総務大臣の「キックバックは文化」発言について。

 * * *
 ついに疑惑が事件になった。東京地検特捜部が19日、政治資金パーティーをめぐる裏金疑惑に関し、自民党安倍派と二階派の事務所に強制捜査に入ったのだ。自民党の茂木敏充幹事長は会見で「このような事態に至っていることは大変遺憾に思っている」と述べたが、同じ自民党とはいえ派閥が違えば、自分たちとは関係のない他人事みたいな言い方だ。

 岸田文雄首相は会見や囲み取材などで、派閥を”派閥”ではなく”政策集団”と呼んでいる。政策集団と聞けば、大層立派なシンクタンクのようなイメージを持ちそうになるが、政策や理念、主張などを共有する人々によって形成された小集団のことだ。「派閥」という言葉をネットでその意味を調べると、主義主張や意見だけでなく”出身や縁故、利害などで結びついた人々による排他的な小集団”とある。派閥には利害関係による結びつきも含まれるのだ。

 強制捜査が行われた安部派は、清和政策研究会という名の自民党最大派閥で99人が所属、二階派は志師会で約40人超だという。安倍派ではこの疑惑を受けて、14日に岸田政権を支えていた閣僚たちが次々と辞任。その中の一人が鈴木淳司総務相だ。総務省といえば、政治資金規正法を所管する省庁である。そのトップがこの疑惑問題で辞任するというのだから、岸田首相の適材適所はどこまでもピタリとはまる。

 在任中は一貫して派閥からのキックバックを否定していた鈴木氏だが、15日、新旧大臣の引継ぎで訪れた総務省で、その言葉を一転させた。報道陣に囲まれると、派閥からのキックバックを認め、収支報告書に記載していなかったことを明らかにした。さらに「この世界で(還流を)文化と言えば変だがその認識があったと思う」と発言したのだ。

関連記事

トピックス

紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
大村崑氏
九州場所を連日観戦の93歳・大村崑さん「溜席のSNS注目度」「女性客の多さ」に驚きを告白 盛り上がる館内の“若貴ブーム”の頃との違いを分析
NEWSポストセブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
佐々木朗希のメジャー挑戦を球界OBはどう見るか(時事通信フォト)
《これでいいのか?》佐々木朗希のメジャー挑戦「モヤモヤが残る」「いないほうがチームにプラス」「腰掛けの見本」…球界OBたちの手厳しい本音
週刊ポスト
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
連日大盛況の九州場所。土俵周りで花を添える観客にも注目が(写真・JMPA)
九州場所「溜席の着物美人」とともに15日間皆勤の「ワンピース女性」 本人が明かす力士の浴衣地で洋服をつくる理由「同じものは一場所で二度着ることはない」
NEWSポストセブン
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン