「時間ないって言ってるのに、『先輩、トイレ行きませんの。一緒に小便しませんの?』って。あのとき、なんだか必死に引き留められたという記憶があって……それが最後なんです。笑瓶と交わした言葉は。最後の“連れション”くらいつきあえばよかったなと思いますね。
あまりにも突然亡くなって、番組の収録をしていても一緒にいるような感じで、笑瓶だったらこう言うだろうという役割を、山口さんなり、深沢なりが果たしてくれている。レギュラー陣の中に、笑瓶エキスが根付いていたんやね」
コロナも明けて、みんなの体調もよくなってきたから、春にはゴルフコンペを計画しようとしていたのに、いちばん熱心だった笑瓶さんが逝ってしまった。
「コロナ禍で取得したゴルフの腕を披露しようと、張り切って練習してたんちゃうかって思っていたんですけどね。
『先輩、それはあかん』ってダメ出ししてくれる人がいなくなるのはとてもさみしい。近所のおじちゃん、おばちゃんみたいなポジションで、ズケズケ言うけど嫌味にならない、そんなキャラはお前しかおらんのや」
【プロフィール】
清水国明/テレビ、ラジオの司会やコメンテーター、さらに新聞雑誌への執筆など、幅広く活躍中。芸能界きっての自然環境派、スローライフ実践者としても知られ、自然体験や環境講演会なども多い。
取材・文/山下和恵
※女性セブン2024年1月4・11日号