ライフ

【58歳から元気になる方法】健康診断で「血圧が高い」「コレステロール値が高い」と言われたら…「患者に選択権がある」と和田医師

(イメージ)

「健康のために控えましょう」と言う医師は多いが…(イメージ)

『80歳の壁』など数々のベストセラーを生み出す和田秀樹医師が、「58歳から元気になる方法」をテーマに、現役世代の悩みに答える。50代後半ともなると、職場や自治体で行う年に一度の健康診断などで「血圧」「コレステロール値」が「基準値を超えている」と指摘される人は多いはず。すぐに治療や対策を始めるべきなのか。和田医師は「数値だけで判断するのは無意味」と喝破する。

 * * *
 健康診断などで「血圧が高い」とわかると、ほとんどの医師は次の3つを指導します。

「塩分摂取を控えましょう」「飲酒を控えましょう」「薬を飲みましょう」──医師にそう言われた人は多いのではないでしょうか。私自身、40代から血圧が200程度と高い状態でした。でも私は、現在に至るまで塩分はまったく控えていないし、お酒も飲んでいます。その理由は「血圧のために楽しみを我慢したくないから」です。

私は「血圧170」で調子が良い

 薬については、現在は降圧剤を飲んでいます。きっかけは、50歳頃に受けた心臓ドックで「心肥大」を指摘されたことでした。

 しかし、処方された数種類の降圧剤の服用を始めたところ、血圧が正常値まで下がる半面、頭がボーッとしてフラフラし、仕事や日常生活に支障が出てしまった。そこで私は薬の種類や量を自分で見直して、自分が調子いいと感じられる「170」くらいでコントロールするようにしています。

 なぜ、医師である私がそのような判断をしているのか。

 たとえば、「塩分摂取」に対する考え方について説明します。「塩分の摂り過ぎは健康に悪い」とする“健康常識”は長く喧伝されていますし、厚生労働省も日本高血圧学会も「日本人の塩分過多」を問題視しています。

 厚生労働省「国民健康・栄養調査」によると日本人の塩分摂取量は1日平均約10グラム。諸外国に比べて多いため、「塩分の過剰摂取が高血圧の原因の一つである」として、同省の「日本人の食事摂取基準2020年版」では、男性7.5グラム未満、女性6.5グラム未満を1日の摂取目標量としており、高血圧学会も6.0グラム未満と定めています。

 日本人の塩分過多は食事内容によるものです。昭和50年代の半ばまで日本人の死因第1位を「脳卒中(脳血管疾患)」が占めたのは、ご飯に干物、納豆、漬物、味噌汁といったかつての典型的な日本食メニューに一因があるとされ、その特徴は、塩分が多い割にタンパク質が少ない点でした。

関連キーワード

関連記事

トピックス

前橋市議会で退職が認められ、報道陣の取材に応じる小川晶市長(時事通信フォト)
《前橋・ラブホ通い詰め問題》「これは小川晶前市長の遺言」市幹部男性X氏が停職6か月で依願退職へ、市長選へ向け自民に危機感「いまも想像以上に小川さん支持が強い」
NEWSポストセブン
3年前に離婚していた穴井夕子とプロゴルァーの横田真一選手(Instagram/時事通信フォト)
《ゴルフ・横田真一プロと2年前に離婚》穴井夕子が明かしていた「夫婦ゲンカ中の夫への不満」と“家庭内別居”
NEWSポストセブン
二刀流かDHか、先発かリリーフか?
【大谷翔平のWBCでの“起用法”どれが正解か?】安全策なら「日本ラウンド出場せず、決勝ラウンドのみDHで出場」、WBCが「オープン戦での調整登板の代わり」になる可能性も
週刊ポスト
高市首相の発言で中国がエスカレート(時事通信フォト)
【中国軍機がレーダー照射も】高市発言で中国がエスカレート アメリカのスタンスは? 「曖昧戦略は終焉」「日米台で連携強化」の指摘も
NEWSポストセブン
テレビ復帰は困難との見方も強い国分太一(時事通信フォト)
元TOKIO・国分太一、地上波復帰は困難でもキャンプ趣味を活かしてYouTubeで復帰するシナリオも 「参戦すればキャンプYouTuberの人気の構図が一変する可能性」
週刊ポスト
世代交代へ(元横綱・大乃国)
《熾烈な相撲協会理事選》元横綱・大乃国の芝田山親方が勇退で八角理事長“一強体制”へ 2年先を見据えた次期理事長をめぐる争いも激化へ
週刊ポスト
2011年に放送が開始された『ヒルナンデス!!』(HPより/時事通信フォト)
《日テレ広報が回答》ナンチャン続投『ヒルナンデス!』打ち切り報道を完全否定「終了の予定ない」、終了説を一蹴した日テレの“ウラ事情”
NEWSポストセブン
青森県東方沖地震を受けての中国の反応は…(時事通信フォト)
《完全な失敗に終わるに違いない》最大震度6強・青森県東方沖地震、発生後の「在日中国大使館」公式Xでのポスト内容が波紋拡げる、注目される台湾総統の“対照的な対応”
NEWSポストセブン
安福久美子容疑者(69)の高場悟さんに対する”執着”が事件につながった(左:共同通信)
《名古屋主婦殺害》「あの時は振ってごめんねって会話ができるかなと…」安福久美子容疑者が美奈子さんを“土曜の昼”に襲撃したワケ…夫・悟さんが語っていた「離婚と養育費の話」
NEWSポストセブン
《悠仁さまとの差》宮内庁ホームページ“愛子内親王殿下のご活動”の項目開設に「なぜこんなに遅れたのか」の疑問 皇室記者は「当主の意向が反映されるとされます」
《悠仁さまとの差》宮内庁ホームページ“愛子内親王殿下のご活動”の項目開設に「なぜこんなに遅れたのか」の疑問 皇室記者は「当主の意向が反映されるとされます」
週刊ポスト
優勝パレードでは終始寄り添っていた真美子夫人と大谷翔平選手(キルステン・ワトソンさんのInstagramより)
《大谷翔平がWBC出場表明》真美子さん、佐々木朗希の妻にアドバイスか「東京ラウンドのタイミングで顔出ししてみたら?」 日本での“奥様会デビュー”計画
女性セブン
「交際関係とコーチ契約を解消する」と発表した都玲華(Getty Images)
女子ゴルフ・都玲華、30歳差コーチとの“禁断愛”に両親は複雑な思いか “さくらパパ”横峯良郎氏は「痛いほどわかる」「娘がこんなことになったらと考えると…」
週刊ポスト