臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になったニュースや著名人をピックアップするNEWSポストセブンの連載。心理士の視点から、今起きている出来事の背景や人々の心理状態を分析する。今回は、芸能人の結婚報告に記されている連名の直筆署名から分かる惹かれ合う理由について。
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1月11日、これまた予想すらしていなかった芸能人が結婚報告をした。KinKi Kidsの堂本剛さん(44才)とももいろクローバーZの百田夏菜子さん(29才)だ。報道陣向けに発表した文書には2人の直筆による署名があり、ネット上では「文字が似ている」「質感が同じ」と話題になった。
署名の文字そのものはそれほど似ていないが、醸し出す雰囲気がよく似ている。堂本さんの文字は自由で伸びやか、勢いがありながら、トメやハネが丁寧だ。百田さんは書き始めと書き終わりの高さが揃い、力強いが全体的に丸みを帯びる。文字の太さや筆圧は似ており、外向きに広がる堂本さんの文字ときっちりまとまった百田さんの文字が並ぶと、夫婦として互いに補い合えるのだろうと思わせる。
ここ数年、結婚や離婚報告を行う際、直筆サインを入れて報告する有名人、芸能人が増えている。自身のInstagramやX(旧Twitter)で連名による直筆署名入りの報告文を載せる人も多い。直筆で並んだ署名にはその人の個性や特徴だけでなく、その時の2人の雰囲気などもにじみ出ているような気がする。そこで連名の署名についていくつかみてみよう。
2021年、署名が似ていると話題になったのは、5月19日に結婚報告を発表した歌手で俳優の星野源さん(42才)と女優の新垣結衣さん(35才)だ。やや丸みを帯びた柔らかくふっくらした文字はそれぞれにトメやハネがしっかりされ、大きさや文字の間隔もほぼ同じ。並んだ署名はそっくりだった。
文字を見るには配字、字画形態、筆圧を比べるとわかりやすい。配字は文字の大きさや文字の間隔、配列や位置関係をみるものだ。字画形態はトメやハネ、はらいや折れ、曲がり方や直線性、文字の書き始めと書き終わりなどの部分的な所を組み合わせてみていく。