「ラーメンの炊き出しがあることは聞いていましたが、まさか『SMILE-UP.』の皆さんが来てくださるとは……」──石川県・能登半島地震の被害を受けて、県内の1万4480人が避難所での生活を強いられている(1月27日時点)。県内に計490か所ある避難所のひとつとなっている珠洲市立正院小学校の責任者が、1月28日に行われた「サプライズ炊き出し」について、 NEWSポストセブンの取材に答えた 。
仮設住宅の作業員にもラーメンを
3万棟を超える住宅被害にあった能登半島地震。石川県によると、その中でも特に被害が大きかったのが輪島市と珠洲市だ。
石川県は1月27日から、県の特設サイトで事前登録した一般ボランティアの被災地派遣を開始。翌28日、珠洲市立正院小学校に駆けつけたのが、「SMILE-UP.」社長の東山紀之と副社長の井ノ原快彦。このほか「TOKIO」の城島茂や「SnowMan」の阿部亮平、高田翔、冨岡健翔ら6人だった。
「9時くらいにSMILE社のロゴが入ったキャンピングカーやバンが続々と到着して、10人くらいのスタッフさんたちが荷下ろしや炊き出しの準備を始めました。その1時間後にマイクロバスに乗って、東山さんや井ノ原さんたちが避難所にいらっしゃいました。タレントの方々が来ることは私も知らず、驚きでした」(冒頭の避難所責任者)
避難所の混乱を防ぐために徹底した情報管理が行われ、メンバーらの突然の現場入りはサプライズとなった。居合わせた関係者が語る。
「11時前くらいになると、東山さんたちは避難している方に炊き出し用の食券とお菓子の入っている袋を一人ひとり手渡しで配り始めました。その際、サインや握手を求める人にはもれなく全員に笑顔で対応している様子でした。なかにはSMILE社のメンバーが来ていると聞きつけたのか、わざわざ東山さんたちに会いに来る方々もいましたね。
正午前には炊き出しが始まり、東山さんたちが醤油ラーメンを手渡しで配り始めました。その際にもメンバーの方々は、ただラーメンを手渡すだけではなく『がんばってね』と声をかけて励ましたり、小さい子の相談に乗ったりと、和気あいあいとした会話がありました」
メンバーたちによる“神対応”は、避難者に対してだけではなかった。
「こちらの避難者の人数を考えてラーメンは150食分ほど用意されていたようです。避難者への配給が落ち着くと、小学校のグラウンドに仮設住宅を作っている作業員にもラーメンを振る舞っていました」(同前)