1月31日、大相撲春場所の番付編成会議と臨時理事会が開催され、満場一致で関脇・琴ノ若の大関昇進が決まった。協会の使者が千葉・松戸市の佐渡ヶ嶽部屋を訪れ、昇進を伝えた。琴ノ若は「大関の名に恥じぬよう、感謝の気持ちを持って相撲道に精進してまいります」と口上を述べた。佐渡ヶ嶽部屋では2011年秋場所に昇進した琴奨菊(現・秀ノ山親方)以来、7人目の大関となる。
佐渡ヶ嶽部屋は、1955年5月に二所ノ関部屋の初代琴錦(小結)が引退後、年寄名跡「佐渡ヶ嶽」を継承して部屋を興したのが始まり。横綱・琴櫻、大関・琴ヶ濱、関脇・長谷川らを育てたが、1974年7月に急逝。引退して「白玉」を襲名していた元横綱の琴櫻が部屋を継承した。琴櫻は新大関・琴ノ若の祖父にあたる。
以来、大関・琴風、関脇・二代目琴錦、関脇・琴ノ若(琴櫻の婿養子で現・佐渡ヶ嶽親方)、大関・琴欧洲、大関・琴光喜などを輩出してきた。2005年に代替わりしたが、佐渡ヶ嶽部屋では代をまたいで1964年から60年間にわたり幕内力士が途絶えたことがない。
現在も幕内には琴ノ若、琴勝峰がいることで記録は継続中だ。24人の弟子を抱えて45部屋のなかで2位タイ。先代時代には50人を超える大所帯だったこともある。