イスラエルとイスラム組織ハマスの武力衝突が始まって、2月7日で4か月になる。パレスチナ自治区ガザ地区の保健省は、2月1日時点での死者数が2万7000人を超えたと発表した。そんなガザをめぐり、いま双方による停戦交渉が行なわれている。被害者を生み出し続ける戦争の今後の行方について、国際ジャーナリストの松富かおり氏がレポートする。
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2023年10月7日に起きたハマスの奇襲から、4か月が経とうとしている。イスラエルの猛攻で現在ガザでは住宅の7割が損壊し、住民の8割、約190万人が避難生活を送っていると、『日本経済新聞電子版』が報じている。多くの避難民は水もなく、十分な食べ物もない。医療もろくに受けられない。世界保健機構(WHO)によると、100万人以上が避難している南部ラファのシェルターでは、486人で一つのトイレを使っているという。
そんなガザを巡り、今、停戦交渉が行なわれている。仲介するのはカタールとエジプト。アメリカの経済誌『ウォール・ストリート・ジャーナル』は、イスラエルとハマスが近く戦闘休止や人質解放に向けた交渉を再開する見通しだと伝えている。
しかし筆者は、イスラエル・ネタニヤフ首相の元では、「数日の戦闘休止」はありえても「停戦」はありえないと考えている。