政治資金パーティーに関する裏金事件に揺れる自民党。同党改革派の急先鋒の1人が小泉進次郎・元環境相だ。
「派閥のパーティーは禁止する。人事とカネがついて回るのが派閥だったら、派閥はなくす。今回はこの結論以外にはない」
同党の政治刷新本部の会合後、取り囲んだ記者団にそうぶち上げた。
その小泉氏が、「パーティー全面禁止」が国会で議論されているこの時期に自身の政治資金パーティーを開いていた。
衆院予算委員会で自民党の「政治とカネ」の問題が厳しく追及された2月6日、東京都港区のホテルで「小泉進次郎セミナー」が開催された。
本誌・週刊ポストが入手した案内状兼入場券には、〈この催物は政治資金規正法第8条の2に規定する政治資金パーティーです〉と書かれ、会費は2万円。東京でも警報級の大雪が降った翌日とあって、参加者たちは「雪で来られないかと思ったよ」と声を掛け合っていた。
国会審議が終わった17時50分頃、小泉氏が会場に現われた。長テーブルと椅子がスクール形式で並べられた会場はぎっしり満席になっていた。
19時にセミナーが終わるとホテルのロゴ入りの白い手提げ袋を持った参加者たちが次々に出てくる。記者が話を聞くと、
「食事もお酒も出ていません。真面目なセミナーなので」「社長に言われて資料などを受け取りにきただけの単なる会社員です」と言う人もいた。
会場となったホールのスクール形式の会合の定員は400人。1人会費2万円で満席だったことから少なくとも800万円の収入があったと推計できる。会場の正規料金は3時間で175万円だ。単純計算すると600万円以上の利益が出たと考えられる。