新たな教え子には「大切なのは継続すること」
アカデミー創設の前年に入門した“0期生”の佐久間朱莉(21)は「すべてが中堅」と評する。
「飛距離が出ないから、正確さでカバーするしかない。ゴルフは中学時代から上手かったけど、プロに入るとそうはいかない。去年は前半よかったけど、後半に体力が落ちてしまったよね」
昨年のプレーを踏まえ、ジャンボは体力アップするようアドバイスをした。
「素振りをバンバンやるように言った。どこまでやるかは自分次第だけど、期待はしてあげたいね」
今年もまた、アカデミー生が入門する。19人が最終試験に臨み、合格した1人が中学3年生の香川友くんだ。豪快なショットを放ち、「今回受けた男子でいちばんいい」と讃えられたが、その香川くんは「ジャンボさんのプレーを直接見たことはありません」と話した。
「ジャンボさんは100勝以上しているスゴい方ということで、応募して受けようと思いました。憧れはフィル・ミケルソンですね。あとは大谷翔平さんのようにいちばん上の選手を目指したい。目標は300ヤードです」
師が新たな教え子に贈ったのはこんな言葉だ。
「大切なのは継続すること。面白くないから、今の子はそういうのが得意じゃないんだけど、そうしないと身につかないことがたくさんある」
努力の先には新たな世界がある。その景色を知っているからこそ、ジャンボが教え子に向ける眼差しは、厳しくも温かい。
(了。前編から読む)
※週刊ポスト2024年3月8・15日号