「後輩アナウンサーからの人望も厚く、仕事でもプライベートでも親身になって相談にのっている様子を局内で度々見かけます」(フジテレビ関係者)。
『バイキング』時代は坂上忍からパワハラを受けているようだとネットがザワついたり、海外ロケで榎並アナが号泣したりした際も坂上のパワハラのせいだとする報道も一部であった。
「いやいや、二人の関係はすこぶる良好でしたよ。坂上さんは俳優ですから、ああいうぶっきらぼうなMCを演じていたようなところがありました。そんな坂上さんとダメな榎並アナという構図は番組の意図の一つでもあったと思いますよ。何より、榎並が『~イット!』を担当するとき、手放しで喜んだのは坂上さんでしたから」(同)
プライベートで育休を取得したこともおおいに話題となり、そのときの経験を度々発信していた榎並アナには女性誌などの取材が殺到。2023年『第13回イクメン/男性育休オブザイヤー2023』の「男性育休アナウンサー部門」を受賞している。
感情が豊かであり、生放送で号泣したこともあれば、番組終了時、ガチャピンの真似をしながらお辞儀をするというのが榎並アナは苦手で、連日苦笑しながら終わるという可愛らしい面もあった。
在京局の同年代の男性アナウンサーの中で、これ以上の“愛されキャラ”はいないと言っても過言ではなく、主婦層からの人気も抜群に高い。その榎並アナが『~イット!』を外れ、後任となるのがNHK退局前後からネガティブな報道が相次ぐ青井アナというわけだ。
「他局は大喜びしているんじゃないですか? フジテレビは過去にも、山本モナ、ショーンK、登坂淳一…と、鳴り物入りでヨソからメインキャスターを連れてきては大失敗していますからね。『丸井』の創業者の孫だとか、引退して現在は書家の山岸舞彩さんの義弟になったとか、テレ東の相内優香アナと結婚したとか、そのあたりまでは華やかな経歴のスターアナとして好感度が低いということはなかった。
でも、NHKの局員でありながら親族企業から役員報酬を得ていたことで厳重注意を受けたことや、改編でもないタイミングに『ニュースウォッチ9』をフェードアウトするように辞めたことで、いっきに評判が悪くなりましたからね」(フリーディレクター)
『~イット!』を卒業する榎並アナはフジテレビで8年ぶりに復活する『すぽると!』のキャスターになることが決まっている。同局の港浩一社長は昔のヒット番組を次々復活させているうえ、榎並アナは意外にもスポーツ番組の担当はこれが初めてだということで、同局は彼を干したわけではなく、より大きく育てていこうとしているということもわかる。
だが「夕方のニュース戦争を勝つためには榎並アナは必要だったのではないか」。そんな声が局の内外から聞こえてくる。果たして4月以降の夕方、視聴者はどの局を選択するのか。注目したい。