世界フィギュアスケート選手権のシーズン最終戦が、カナダ・モントリオールで3月18日(現地時間)から開幕する。注目ポイントはどこにあるのか、元世界女王で現在はジュニア選手のコーチを務める安藤美姫さんが日本から出場する10人を独自の目線で解説する。
特に優勝の期待が集まるのは三浦璃来&木原龍一の“りくりゅう”ペアだ。昨季は日本ペアとして初めて世界の頂点に立った。
「9歳年上の木原選手がペアの基礎を積んで、“お兄さん”として自信を持ち、三浦選手も全力で信頼している。ふたりのバランスの良さが強さに繋がっています」(安藤さん、以下カッコ内同)
2022年夏は三浦が、2023年秋には木原が怪我を経験。
「お互いがもどかしい時期を過ごしたけれど、氷の上だけでなく普段からサポートし、支えあってきたことが、力になっています」
2024年2月の四大陸選手権で復帰し2位に。
「怪我明けの演技として不安もなく、ケアして強くなって帰ってきた印象です。世界選手権は練習拠点のカナダで開催されるので、時差や移動の負担も少ない。ポジティブに挑んで欲しいです」
【りくりゅうペアの歩み】
2019年8月:ペア結成
2022年2月:北京五輪・団体戦で銀メダル(暫定)※ロシア出身のカミラ・ワリエワ選手のドーピング違反によって当初の銅メダルから繰り上がった
2022年7月:三浦が左肩を脱臼し、休養
2022年12月:GPファイナル(トリノ)優勝
2023年2月:四大陸選手権(コロラドスプリングス)優勝
2023年3月:世界選手権(さいたま)優勝
2023年10~12月:木原の腰椎分離症のため欠場
2024年2月:四大陸選手権(上海)2位