プロ野球・日本ハムが打ち出した「染髪禁止」が波紋を広げている。今年からCBO(チーフ・ベースボール・オフィサー)に就任した元監督の栗山英樹氏が、二軍選手を対象として発表した“チーム改革”だ。日本ハム番記者が語る。
「CBOは、今季で球団創設50周年を迎えるにあたって新設されたポストで、球団の実質ナンバー4にあたる。染髪禁止は栗山氏が提案し、同じく今年から二軍監督に就いた稲葉篤紀氏も承認して発令されました。
染髪禁止令の表向きの目的は“一軍と二軍で差をつけ、二軍選手の士気を高める”と説明されていますが、関係者の間では“ポスト新庄(剛志・監督)体制への布石か”という話題で持ち切りです」
「染髪禁止」にいっさい反応しない不気味さ
新庄監督は2022年から指揮を執り、人気と話題性でファンを獲得。翌年から新球場・エスコンフィールドに移転したことも集客につながったが、2年連続で最下位に甘んじ、3年目となる今季は背水の陣で迎えるシーズンとなっている。
一方の栗山氏は、日本ハムを率いた10年間で日本一1回、リーグ優勝2回を記録し、侍ジャパンの監督として世界一にも輝いた実績がある。稲葉氏の現役時代にも指揮を執っており、日本代表監督という共通項もあって親交は深い。
「新庄監督は単年契約なので、3年連続最下位となれば更迭は間違いないでしょう。後任は稲葉氏が既定路線とされ、そのために今季から二軍監督として10年ぶりにユニフォームを着たとみられます。規定路線通りに稲葉監督となるか、あまりにチームの人気が低迷すれば栗山監督の再登板もあるのではないか」(同前)
当の新庄監督は、一見すると時代錯誤にも思える今回の指令をどう受け止めているのか。別のスポーツ紙デスクが語る。
「奇抜なファッションや言動で話題を呼んだ新庄監督の思想と、今回の改革は相容れないはずですが、彼が染髪禁止にいっさい反応しないのは逆に不気味ですね。2022年には新庄監督の要請で、八木裕打撃コーチなど4人の新任一軍コーチが就任しましたが、今季は次期監督とも目される稲葉氏の入閣ですからね。新庄監督本人も、今年こそ結果を出すしかないと自覚しているはずですが……」
BIGBOSSには、“ビッグマウス”と言われない結果が求められている。