カートが近づいてきて…
このジャーナリストは、水原氏が忙しすぎることも気にかけていた。
「エンゼルスの監督や選手に大谷について取材していると、水原さんのほうから『初めまして』と声をかけてくれた。礼儀正しい様子で、『水原さんご自身についてもお話を聞きたい』と頼むと、『いいですよ』と。でも日程が決まらず、水原さんは『電話でも大丈夫ですか? こちらにメールいただければ』とメールアドレスを渡してくれたんです。
ですがその後、4回メールを送りましたが一度も返信はなかった。大谷のケアで忙しく、余裕がなかったのでしょう。古くからの彼の知人が『誕生日にメールをしても、昨年(2022年)から返ってこなくなった』と話していた」
2023年シーズン、「大谷のサインボール」を巡ってある騒動が起きていた。エンゼルスファンの間で、「水原通訳が大谷のサインボールを“私物化”している」という疑惑が持ち上がったのだ。ファンの一人が語る。
「大谷選手はファンが多く一人一人に対応するとキリがないので、基本的にサインボールなどはもらえません。そんななか日本からエンゼルスタジアムに通っている女性が、個人的に水原通訳とやりとりをして、サインボールをもらっていたと騒動になったんです」
そのシーンを捉えた動画がある。動画ではスタジアムの屋外で普段、大谷と水原氏が移動する際に乗っているカートが彼女に近づき、運転手からボールを手渡されている。彼女は他のファンの前でボールを誇らしげに掲げており、ボールには大谷のサインが17番の背番号とともに記されていた。
「ただでさえ大谷はサインボールが少ないのに、背番号付きとなるとプレミア品です。彼女はロスに住む一平さんの父親に近づいたそうです。
父親と連絡先を交換して一緒に野球観戦に行くようになり、その人脈を活かして一平さんとも親しくなった。一平さんの誕生日(12月31日)である『31』の背番号入りのオリジナルユニフォームを作成してプレゼントし、そのようなやり取りの“見返り”として大谷のサイン入りボールを手に入れたようです」(同前)
週刊ポストが女性に問い合わせるとその事実を否定しており、真相はわからない。
だが、水原氏が大谷に極めて近い存在で“特別な頼みごと”ができる関係であることは、今回の件からも見て取れる。