国内

【雅子さまと愛子さまの22年】「適応障害」「いじめ問題」「バッシング」…母娘を待っていた厳しい試練 愛子さまが本来の朗らかさを取り戻すまで

ほっそりしたお姿が話題になった、15才のお誕生日写真(2016年11月。写真/宮内庁提供)

ほっそりしたお姿が話題になった、15才のお誕生日写真(2016年11月。写真/宮内庁提供)

 愛子さまがこの3月、学習院大学を卒業された。愛子さまが誕生されたのは、天皇陛下と雅子さまのご結婚から8年目のこと。待望の第一子誕生に世間は祝福モードに包まれたが、その声はすぐに「第2子」「お世継ぎ」への期待の声に変わっていった。宮内庁との溝、一般家庭と同じ環境で子育てすることへの心無いバッシング……やがて雅子さまは体調を崩される。愛子さまと雅子さまの22年間を振り返る。【全3回の第2回。第1回から読む

「それまでの雅子のキャリアや、そのことに基づいた雅子の人格を否定するような動きがあったことも事実です」

 2004年5月、欧州3か国訪問前の会見で陛下は、のちに「人格否定発言」と呼ばれる衝撃的な発言をされた。翌月には、雅子さまは「適応障害」の診断を受け、療養に入られる。愛子さまがまだ2才の頃だった。放送作家のつげのり子氏が述懐する。

「愛子さまが5才くらいの頃、雅子さまとスケートにお出かけになったときのことです。雅子さまが急に体調不良になりお休みされていると、愛子さまはすぐにかけよられ、ずっと寄り添っていたというのです。おそらく、まだ母親の病気を認識できる年齢ではなかったと思います。それでも、幼いながらに“母を力づけたい”という気持ちが芽生えられたのではないでしょうか」

 だが、療養生活は大方の予想よりも長く続いた。同時に、小学生になられた愛子さまには変化が見られるようになった。

「幼い頃はご両親と那須や須崎の御用邸を訪れた際に、集まった人にあどけなくお手振りをされていましたが、小学生になると雅子さまの後ろに隠れるようになり、怯えられているような様子が見受けられました」(皇室記者)

 愛子さまが小学6年生のときには、長野県・奥志賀高原でのご一家でのスキー旅行に向かわれる東京駅で、居合わせた一般男性が、「税金泥棒!」と罵声を浴びせたこともあった。愛子さまの表情は凍り付いたという。

「療養中、雅子さまは日中にお休みになり、深夜に赤坂御用地内を散歩されるなど、昼夜逆転の生活リズムになっていた時期もあります。それにつきあって愛子さまも夜型の生活になるなど、不安定になることもあったでしょう。誰にも相談できず、ストレスもたまったはずです」(宮内庁関係者)

 世間からの風当たりが強まる中、母娘を守られたのが陛下だった。

「雅子さまが病に伏せられている間、愛子さまのお話し相手は陛下だけでした。陛下はどんな状況でも優しく、力強く、世間の声から雅子さまを守る姿勢を貫かれました。そのお姿に、愛子さまは信頼と尊敬のお気持ちをより強められたのだと思います」(皇室ジャーナリスト)

「公より子供を優先しており、皇族としての自覚がない」

 学校生活でも、母娘には厳しい試練が待っていた。学習院初等科2年生の頃には、男子児童が愛子さまやほかの児童に乱暴な振る舞いをした「いじめ問題」が発覚。前後して、恐怖心を抱かれた愛子さまが長く学校を休んでいることが公表された。愛子さまと雅子さまとの「付き添い登校」が始まった。登下校、授業中、給食の時間は別室で、母娘2人で食事を取られることもあった。付き添い期間は、1年9か月におよんだ。

「2011年9月に山梨県の山中湖で行われた2泊3日の校外学習でも、雅子さまは現地に向かわれました。学級のルールとしては保護者の同伴は認められないものでしたが、雅子さまは時間差で愛子さまと同じルートをたどられた。児童たちが乗ったバスを、雅子さまの乗られた車が追い、そのうしろに警察車両や白バイ10台ほどが列をなす光景は異様でした」(学習院関係者)

関連記事

トピックス

氷川きよしが紅白に出場するのは24回目(産経新聞社)
「胸中の先生と常に一緒なのです」氷川きよしが初めて告白した“幼少期のいじめ体験”と“池田大作氏一周忌への思い”
女性セブン
公益通報されていた世耕弘成・前党参院幹事長(時事通信フォト)
【スクープ】世耕弘成氏、自らが理事長を務める近畿大学で公益通報されていた 教職員組合が「大学を自身の政治活動に利用、私物化している」と告発
週刊ポスト
阪神西宮駅前の演説もすさまじい人だかりだった(11月4日)
「立花さんのYouTubeでテレビのウソがわかった」「メディアは一切信用しない」兵庫県知事選、斎藤元彦氏の応援団に“1か月密着取材” 見えてきた勝利の背景
週刊ポスト
多くのドラマや映画で活躍する俳優の菅田将暉
菅田将暉の七光りやコネではない!「けんと」「新樹」弟2人が快進撃を見せる必然
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告(右)と父の修被告
「ハイターで指紋は消せる?」田村瑠奈被告(30)の父が公判で語った「漂白剤の使い道」【ススキノ首切断事件裁判】
週刊ポスト
10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
「週刊ポスト」本日発売! 小沢一郎が吠えた「最後の政権交代を実現する」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 小沢一郎が吠えた「最後の政権交代を実現する」ほか
NEWSポストセブン