阪神の生え抜き野手として初の2000本安打を達成し、一軍・二軍で監督も務めた藤田平氏(76)。「鬼平」と呼ばれた厳しい指導で知られ、辛口評論が持ち味の藤田氏が混戦のセ・リーグの順位を徹底予想。優勝と予想した球団は──。
【藤田平氏の順位予想】
1位・阪神、2位・巨人、3位・DeNA、4位・中日、5位・ヤクルト、6位・広島
タイガースが優勝だと予想する理由
やっぱりタイガースが優勝やろね。6球団のなかではトップクラスの投手陣で、オープン戦で連敗といっても、先発陣はちゃんと抑えていますから。あとは期待をかける投手に投げさせて負けているだけ。ペナントが始まれば先発投手がゲームを作ってくれるので、オープン戦のようなことはないと思いますわ。
それに昨年の投手陣に加えて、門別(啓人)、石黒(佑弥)、椎葉(剛)といった若い投手も出てきた。右も左も投手陣が豊富ですわ。岡田監督も復帰1年目で手探りだった昨季とは違って選手の力を把握しているし、キャンプでも主力の調整ぶりに手応えを感じていると口にしていた。
たしかに連覇は難しい時代やけど、今年はチャンスがあると思いますよ。野手でなかなか若手が出てこないという悩みはあるけど、日本一になったレギュラーメンバーを追い越すのは難しい。それでも高卒3年目の前川(右京)が出てきたかなと。そういった若手がレギュラー争いに食い込めば、タイガースはまだまだ強くなりますわ。
阪神を脅かす存在は、やはり巨人やDeNAということになるやろね。ただ、要注意は中日やないかと思いますわ。
もともと左の小笠原(慎之介)、右の柳(裕也)を中心に左右バランスがとれた先発投手陣がいて、中継ぎ、抑えまで揃っていますからね。
今季は打線に中田翔が加入し、それ以上に若手の成長が著しい。現役ドラフトで獲得した細川(成也)や生え抜きの石川(昂弥)が成長しているので、4番に中田を据えて前後を打たせれば面白い。投手層は厚いので、攻撃陣が変われば上位にくると思いますね。