母親が東京少女歌劇出身だった江利チエミさん(写真/共同通信社)

母親が東京少女歌劇出身だった江利チエミさん(写真/共同通信社)

 また、SNS上では、史実だと笠置さんと1956年の『NHK紅白歌合戦』で共演予定だったのは雪村いづみさんだったことから、彼女もモデルの1人ではないかと考察されている。ほかの登場人物とは異なり、1人の人物をモデルにした役ではないのかもしれない。

「そもそも関係者の間では、ドラマ開始当初、ひばりさんは劇中で描かれないのでは、と囁かれていました。ひばりさんが暴力団関係者と懇意にしていたことが影響しているのか、これまでもNHKはひばりさんを正面から描くことを避けてきましたから」(前出・テレビ局関係者)

 しかし、笠置さんの人生を描くとなれば、ひばりさんを避けては通れない。

「笠置さんの人生において、嫉妬や尊敬が入り交じった複雑な思いを抱いたであろうひばりさんの存在は、不可欠です。もちろんモデルがわかるように描いた方が物語の説得力は増すと思いますが、紆余曲折あり、苦肉の策で複数の人物の要素をミックスした人物像にすることで話がまとまったのではないでしょうか」(砂古口さん)

 視聴者の考察合戦は、最終回後も続きそうだ。

※女性セブン2024年4月11日号

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