そこからコロナ禍となり、大人数を招く結婚式を「やらない」と決断するカップルがますます増えた。
盛大な結婚披露宴はやらなくても、結婚情報誌の『ゼクシィ』の売れ行きはなぜか好調で、若い世代が結婚にソッポを向いているわけでは決してない。
桂先生は終始、「ナシ婚」には否定的でいらして、「自分たちのためにも親御さんのためにも」婚礼衣装に身を包み、結婚披露宴を行うことは「大切」と、ずっと話されていたものだ。
そうした中でも、ウエディングケーキを模した『桂由美ブライダルハウス』のショーウィンドーには常に新作のドレスが並んでいたし、近年のコレクションでは、和のテイストを取り入れていらした。
桂先生の花嫁を美しく幸せにしたいという想いは晩年まで続き、ウエディングトレンドを見据えた新たなスタイルも考えていらしたというから恐れ入る。
DAIGO・北川景子夫妻らの盛大な結婚披露宴でも
実は私も20代の初婚時(!)のドレスは桂先生によるもので、いまも実家の母は“想い出の品”として大切に保存している。お色直しのピンク色のドレスはレンタルだったが、それも披露宴会場のホテルに常設されたブライダルサロンに揃う桂先生デザインのものだった。
近年の芸能人の結婚では、永井大・中越典子、DAIGO・北川景子夫妻が桂先生の婚礼衣装で盛大な結婚披露宴を行っているし、4月30日のワイドショーやニュースで紹介された芸能人や有名人のVTRも多数。桂先生デザインのドレスで結婚した人は70万人にも及ぶというが、知人から借りたりもらったりした“お古”を着た人などを含めたら、実際の人数はそれ以上ではないか。