広島カープのドラフト1位ルーキー・常広羽也斗投手(22)が青山学院大学を留年し、今年度中の卒業を目指していることが、NEWSポストセブンの取材でわかった。4月26日、シート打撃練習でようやく本拠地・マツダスタジアムのマウンドに上がった常広。順調にいけば5月6日の二軍戦で実戦デビューする予定だというが、「即戦力」とならなかった背景には学業面での苦戦があったようだ。
常広は昨年ドラフトで広島と楽天イーグルスが競合指名した、「大学No.1投手」の呼び声高い本格派右腕。1位指名を受けた後の地元テレビ局のインタビューでは、「広島に行ったら野球三昧の生活を送りたいです」と希望に溢れた表情で語っていた。その一方で常広について回ったのが、母校卒業のための単位修得問題だった。
「今年1月にはたびたび広島を離れ、東京のホテルで単位修得のために勉強に専念していた。練習環境も確保できず調整は大幅に遅れ、大卒ドラ1では異例のキャンプ2軍スタートとなりました。試験が終わって新人の合同自主トレに合流した時には、卒業について『まあ大丈夫です』と答えていたんですが……」(スポーツ紙記者)
オープン戦での出場もなく、3軍で調整が続いていた常広。無事、卒業はできたのだろうか。球団関係者が証言する。
「常広は、昨年度での卒業は叶わなかったそうです。自主トレ・キャンプ期間にも球団から背中を押してもらい勉強を頑張ったが、残り1単位で届かなかった。留年し、その1単位はこの秋以降に修得することにしたと聞いています。卒業までの目処が立ったことで、ようやく野球に打ち込める環境になった」