「ズズー、ズズー、ズズズズズー」──4月上旬、こだわりの手打ちそばと本格和食が楽しめる都内の飲食店で、大ベテラン俳優はシメのそばをすすり上げた。隣にいた22才年下の女優は、彼の顔を見つめ笑みを浮かべる──これは小林薫(72才)と小梅(50才)夫婦のディナーの一幕だ。居合わせた客が振り返る。
「ふたりはカウンターに並んで座っていて、小林さんの“昔の撮影現場はこうだった”“あの女優の演技は細やかだった”という話に、小梅さんは楽しそうに耳を傾けていました。話が盛り上がると顔を近づけて笑いあったりもしていて、仲のよさが伝わってきました」
小林は現在、連続テレビ小説『虎に翼』(NHK)に出演中。伊藤沙莉(29才)演じるヒロイン・寅子を法曹の世界に導く大学教授・穂高重親を好演している。劇中では穏やかで知的な雰囲気を醸し出している小林だが、かつては破天荒な俳優としてマスコミを賑わせてきた。
「若い頃の小林さんは大酒飲みで“夜の帝王”と呼ばれていたこともあります。泥酔して外で寝て風邪をひいてしまい、舞台を降板したこともあった。1995年には、11年連れ添った中村久美さん(62才)と離婚しました」(芸能関係者)
2009年12月、小林は小梅と再婚。翌2010年1月に長男に恵まれたことで生活は一変した。
「58才にして初めて父親になった小林さんは、飲み歩く回数を減らし、たばこもやめてスポーツジムに通い始めました。息子が成人するまでは、元気でいたいと考えたようです。家庭では育児と家事に積極的で、イギリス雑貨の店も経営している小梅さんが忙しいときは、小林さんが買い物をして料理を作ることもあるそうです」(前出・芸能関係者)
結婚15年目を迎えてもラブラブなふたり。冒頭のディナーでは、“愛弟子”の伊藤も知らない約束を交わしていた。
「意外にも支払いが“割り勘”だったんです。ふたり同時に財布を取り出したかと思ったら、小林さんが“多く払った方が、家事休みね〜”と言いながら奥さんにお金を渡していました。いつも家事や育児を分担してきた夫婦だからこそできる、ふたりだけの約束ごとなんでしょう」(前出・居合わせた客)
出演中の朝ドラは「亭主関白」が当然の昭和初期が舞台。小林は寅子が見たら思わず「はて?」と首を傾げるほど、現代的な夫婦生活を送っていた。
※女性セブン2024年5月9・16日号