ライフ

故・瀬戸内寂聴さん、書斎から大量の句稿が発見される 「恋」「反戦・平和」「書く」などをテーマに綴る

2021年11月に99歳で亡くなった瀬戸内寂聴さん(写真/篠山紀信)

2021年11月に99歳で亡くなった瀬戸内寂聴さん(写真/篠山紀信)

 2021年11月に99歳で亡くなった作家の瀬戸内寂聴さんが暮らした京都・嵯峨野にある「寂庵」の書斎から、大量の句稿が発見されていたことがわかった。原稿用紙の端やノート、切り抜いた新聞の隅やメモ用紙などに手書きで書かれていたもの。

 瀬戸内さんは95歳の頃、知人に宛てた手紙で「小説とちがい、私にとっては俳句は無責任な愉しみだけを与えてくれるので今では無二の友になりました。死ぬまでつづけるつもりです」と綴っていた。作家として、僧として多くの人の心に寄り添ってきた瀬戸内さんの数多くの遺稿は、大きな話題になりそうだ。

 句に取り上げられたのは「反戦・平和」「花」「恋」「書く」「生きる」など、瀬戸内さんの人生の写し鏡のようなテーマだった。

《あらびあの 殺戮やまず 牡丹散る》

 これは、1990年に勃発した湾岸戦争に対して平和を希求して詠んだ句だという。現在のイスラエルとガザ地区をめぐる状況を見たら、瀬戸内さんはきっと心を痛めることだろう。

《忘己利他(もうこりた) 異国に盡(つく)し 射殺され》

 今回発見された句を集めた、5月末に発売される遺句集『定命』に解説を寄稿した瀬戸内寂聴記念会事務局長の竹内紀子さんによると、この句はアフガニスタンで亡くなった医師・中村哲さんを悼んだ句だという。中村さんは長年、パキスタンやアフガニスタンで人道的な活動に尽力したが、2019年、アフガニスタンの東部・ジャララバードで何者かの銃撃を受けて亡くなった。

関連記事

トピックス

違法薬物を所持したとして職業不詳・奥本美穂容疑者(32)が逮捕された(Instagramより)
《美女・ホテル・覚せい剤…》元レーサム会長は地元では「ヤンチャ少年」と有名 キャバ嬢・セクシー女優にもアテンダーから声がかかり…お手当「100万円超」証言
NEWSポストセブン
中居の女性トラブルで窮地に追いやられているフジテレビ(右・時事通信フォト)
【独占直撃】元フジテレビアナAさんが中居正広氏側の“反論”に胸中告白「これまで聞いていた内容と違うので困惑しています…」
NEWSポストセブン
「全国赤十字大会」に出席された雅子さま(2025年5月13日、撮影/JMPA)
《愛子さまも職員として会場入り》皇后雅子さま、「全国赤十字大会」に“定番コーデ“でご出席 知性と上品さを感じさせる「ネイビー×白」のバイカラーファッション
NEWSポストセブン
不倫報道の渦中、2人は
《憔悴の永野芽郁と夜の日比谷でニアミス》不倫騒動の田中圭が舞台終了後に直行した意外な帰宅先は
NEWSポストセブン
違法薬物を所持したとして職業不詳・奥本美穂容疑者(32)が逮捕された(Instagramより)
〈シ◯ブ中なわけねいだろwww〉レースクイーンにグラビア…レーサム元会長と覚醒剤で逮捕された美女共犯者・奥本美穂容疑者(32)の“輝かしい経歴”と“スピリチュアルなSNS”
NEWSポストセブン
富山県アパートで「メンズエステ」と称し、客に性的なサービスを提供したとして、富山大学の准教授・滝谷弘容疑者(49)らが逮捕(HPより)
《現役女子大生も在籍か》富山大・准教授が逮捕 月1000万円売り上げる“裏オプあり”の違法メンエス 18歳セラピストも…〈95%以上が地元の女性〉が売り
NEWSポストセブン
永野芽郁のCMについに“降板ドミノ”
《永野芽郁はゲッソリ》ついに始まった“CM降板ドミノ” ラジオ収録はスタッフが“厳戒態勢”も、懸念される「本人の憔悴」【田中圭との不倫報道】
NEWSポストセブン
スタッフの対応に批判が殺到する事態に(Xより)
《“シュシュ女”ネット上の誹謗中傷は名誉毀損に》K-POPフェスで韓流ファンの怒りをかった女性スタッフに同情の声…運営会社は「勤務態度に不適切な点があった」
NEWSポストセブン
現行犯逮捕された戸田容疑者と、血痕が残っていた犯行直後の現場(時事通信社/読者提供)
《動機は教育虐待》「3階建ての立派な豪邸にアパート経営も…」戸田佳孝容疑者(43)の“裕福な家庭環境”【東大前駅・無差別切りつけ】
NEWSポストセブン
“激太り”していた水原一平被告(AFLO/backgrid)
《またしても出頭延期》水原一平被告、気になる“妻の居場所”  昨年8月には“まさかのツーショット”も…「子どもを持ち、小さな式を挙げたい」吐露していた思い
NEWSポストセブン
露出を増やしつつある沢尻エリカ(時事通信フォト)
《過激な作品において魅力的な存在》沢尻エリカ、“半裸写真”公開で見えた映像作品復帰への道筋
週刊ポスト
憔悴した様子の永野芽郁
《憔悴の近影》永野芽郁、頬がこけ、目元を腫らして…移動時には“厳戒態勢”「事務所車までダッシュ」【田中圭との不倫報道】
NEWSポストセブン