歯ぎしりの3つのタイプ
実際に、睡眠中の歯ぎしりはどれだけ「エラの張り」に影響を及ぼすのか。是枝さんが続ける。
「頬骨と下顎骨(かがくこつ)をつないでいる太くて丈夫な筋肉を咬筋(こうきん)といい、噛む行為は、咬筋が収縮と弛緩を繰り返すことで行われます。歯ぎしりをすると、食べ物を咀嚼するとき以外にも咬筋が収縮と弛緩を繰り返すことになります。筋トレでわかるように、筋肉に負荷をかけると筋繊維が肥大化しますので、歯ぎしりをする時間が長ければ長いほど咬筋が肥大化し、エラが張って見えるようになるのです」
さらに睡眠中の歯ぎしりは力の制御ができていないため、50~100kgもの圧力がかかっているといわれており、咬筋への負荷は相当なものになる。
「睡眠の質が高まり、深い眠りを得られるようになれば、歯ぎしりは軽減される可能性はあります。そうすれば咬筋の肥大化が抑えられ、エラの張り出しが小さくなっていくかもしれません」(是枝さん)
田中の言うように、歯ぎしりを抑えることで、まるで整形手術をしたかのようなすっきりとしたフェイスラインを手に入れられるかもしれない。
ただ、歯ぎしりを自覚することは難しいという。