閉塞感漂うコロナ禍から完全に脱し、アクリル板のないスタジオ、マウスシールドがないロケが当たり前となり、活況を再び呈するようになったテレビ界。やす子は「元自衛隊芸人」という肩書きをつけなくてもいいほどにブレイクし、藤本美貴は自身のYouTubeチャンネルから改めて注目されるようになった。2024年の芸能界は後半に向けてどんな人が活躍するのか――。
例えば、さらに需要が高まると言われているのが意外なところで航空・旅行アナリストの鳥海高太朗氏だ。
「いわば旅の専門家ですが、その風貌とやさしい語り口で、決して不快感を抱かせない。しかも“旅好き”の人柄がにじみ出ています。旅行プランだけではなく温泉やグルメも詳しいため、ほぼこの人の解説だけで特集を組むことができる。
4月27日放送の『中居正広の土曜日な会』(テレビ朝日系)ではゴールデンウィークの穴場スポットを教えるため、自らロケを敢行。各地を自撮りカメラでめぐっていました。その出演時間はなんと約40分。タレントでもない専門家のロケVTRが40分も流れるのは異例のことです。それはソフトクリームを美味しそうに食べたり、“画がもつ”から。ワイプで見ていた大友花恋も、その平和的な雰囲気に思わず微笑んでいました」(芸能ライター)
また食リポをするタレントはキラーフレーズを持っていたり、まずは笑わせるなどテクニックを持っているが、鳥海氏の場合はそうした技はないものの、逆に正直で誠実なリポートが好印象を与える。おそらくグルメ番組にも出てくるに違いない。
他にも自虐アイドルはまだ需要がありそうだ。
第1子妊娠中で露出を抑え気味の元AKB48・峯岸みなみに代わり、席を埋めつつあるのが、同じく元AKBメンバーで、先ごろ俳優の岩田玲と結婚した大家志津香だ。峯岸との共通項は、自分を下げることができるというもの。これまでは『くりぃむクイズ ミラクル9』(テレビ朝日系)での出演が目立っていた印象があるが、他局でも顔を出しつつある。
4月24日放送の『上田と女が吠える夜』(日本テレビ系)では現役時代、人気メンバーの活躍に及ばなかったことから、自分を卑下し泣いていた過去を語っていた。
4月28日放送の『日曜日の初耳学』(TBS系)では、元Sexy Zoneの中島健人が中学の卒業式の日、在校生だけではなく他校の生徒150人から200人ほどが見送りにきたというエピソードを話すと、大家は「私のファンクラブより多い」と話して笑いを誘った。
アイドルのタブーでもある体重に真正面から向き合い、71kgあった体重を約1年かけて12kg減量するまでをYouTubeで定期的に公開していた。スリーサイズもYouTube内で測定するなど、いい意味で元AKBというプレッシャーから解き放たれているのも強みだ。