米大リーグ・大谷翔平選手の元通訳、水原一平被告(中央右)。同左は代理人を務めるマイケル・フリードマン弁護士。アメリカ・ロサンゼルスの裁判所へ出廷し、帰るまで無言を貫いた(時事通信フォト)

米大リーグ・大谷翔平選手の元通訳、水原一平被告(中央右)。同左は代理人を務めるマイケル・フリードマン弁護士。アメリカ・ロサンゼルスの裁判所へ出廷し、帰るまで無言を貫いた(時事通信フォト)

 しかし今回は二度目の出廷。ここで判決が下されるわけでもなく、形式上、無罪を主張するという罪状認否が行われたのみだ。世間やメディアに自らの悪事もすでに露呈している。今さら、ボタンを留めてまで自分を守る必要はなかったのではないだろうか。

 さらにいえば、身だしなみに気を使えるほど、精神状態がよくない可能性も否定はできない。裁判所入口で行われたボディチェックでは、靴を脱ぎ、ベルトを外し、ジャケットを脱いだ水原被告。ベロンとシャツの裾が出ている姿が捉えられていた。沢山のカメラが自分の方に向いていることはわかっているはずだ。なのに、彼はシャツの裾をズボンの中に入れようとはしなかった。以前の彼ならあり得ないと思う。自分の格好に対して無頓着というより、投げやりになっている印象を受ける。立場も地位も名声もすべてを失った今、他人にどう思われようと構わないという思いが強いのか。髪も以前より伸び、右耳にかかる髪には一筋、白髪が見えていた。

 次回の出廷は1か月後。水原被告はどのような姿で現れるのだろうか。

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