参加者から“おひねり”をもらう中条議員

週刊ポストが4月に報じた「おひねり営業」問題。参加者から“おひねり”をもらう中条議員。マイクの手元には1万円札(2024年4月)

擁立した維新の責任

 その中条氏は自身のヒット曲『うそ』をもじって「うそのない政治」を掲げて2022年の参院選で当選した。だが、当時から、政治家として相応しいか疑問が呈されていた。

 作家でジャーナリストの門田隆将氏が語る。

「中条さんは以前、暴力団関係者との接点が報じられ、テレビ出演が見合わされていた時期があります。国会議員になってからも、年金未納や国会質疑で新曲やディナーショーのPRを行なうなど、議員としての資質に疑問を感じさせる言動がありました。維新は、なぜ中条氏を全国比例の候補に擁立したのかという疑問の声に対してこれまで説明していません」

 当選後、約313万円の年金保険料が未納だったと発覚すると、「深く反省する」と謝罪。また、2022年11月に国会での新曲PRが批判されると、中条氏は「芸能活動引退」を表明した。

 ところが、本誌報道(2024年4月22日発売号)で今年4月に芸能事務所主催のカラオケ大会で審査員を務め、歌を歌って参加者に「おひねり」を求めていたことが発覚すると、事務所は「出演料は個人所得として確定申告する」と説明。報酬を受けて審査員を務めるのはどう見ても芸能活動だが、事務所は「芸能活動ではない」と“うその上塗り”を重ねた。

 改めて中条事務所に聞くと、「カラオケ大会の出演は芸能活動ではない。民法上、私人間における金銭消費貸借は、特段の約定ない限り無利息が原則(民法589条)と明示的に定められています。(本誌が指摘した金利60%の)令和3年1月22日付け『金銭消費貸借契約書』なるものの原本も写しも手元になく、当該契約書の内容について問われても、凡そ回答のしようがない。いずれにせよ、議員が金利60%の約定をした事実は一切ありません」との趣旨の文書回答だった。

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