金屏風の前で破局会見を行った明菜と近藤

金屏風の前で破局会見を行った明菜と近藤

「明日は闇ですよ(笑い)」

 現在、会場は未公表だが、本命は東京・丸の内の老舗ジャズクラブだという。

「日本のジャズの聖地ともいわれ、高い天井にゆったりとした客席、赤を基調としたきらびやかな内装はまさに大人のための社交場。明菜さんがYouTubeで見せたような声量を抑えたジャズを聴かせるには最適の場所です。実際、ファンクラブ会員には『東京駅最寄り』とアナウンスされていて、会場のスケジュールも明菜さんのイベントの日は“ちょうど”空白であることから、有力視されています」(音楽関係者)

 ただし、このステージは明菜にとって因縁浅からぬ場でもある。彼女が最後にNHK紅白歌合戦に出演した2014年、この場所でデビュー35周年ライブを行ったのが元恋人の近藤真彦(59才)だった。

「35周年、後輩もたくさん頑張っているけれど、ぼくもまだまだ頑張っていくつもりです!」

 当時、こう宣言して大歓声を浴びた近藤は、いまなお精力的に活動し、明菜のイベントの1週間後に還暦を迎える。

「近藤さんは2020年に40周年ツアーを開催していますが、不倫報道で最終公演は中止に。いわゆる“周年”を最後にちゃんと行えたのが35周年のイベントで、マッチファンにとっては思い出深い場所なんです。一方で、かつてほどの声量が出ないなかでジャズアレンジに活路を見出した明菜さんは、ジャズの聖地だからこの場所を選んだのでしょう」(前出・音楽関係者)

 明菜が元恋人が喝采を浴びたステージを復活の舞台に選んだのなら、30年以上前に遠く離れてしまった2人の切っても切れない因果を感じる。

「1989年、明菜さんは当時交際していた近藤さんの自宅で自殺未遂騒動を起こし、一大スキャンダルとなりました。その年の大みそかに2人は揃って破局会見を開いたのですが、会場に設置された金屏風が異様な印象を与えました。近藤さんとの一件以後、歌手としての歯車が狂った明菜さんは次第に孤独感を募らせ、家族やスタッフとも絶縁してしまうのです」(前出・芸能関係者)

 休養に入る直前の2017年のディナーショー。明菜は、24才の誕生日を迎えたというファンにサプライズでバースデーソングを歌った。その後、こう語った。

「今日が24才の誕生日ですか。元気ですね。明日は闇ですよ(笑い)」
「24という響きは私はあまり好きじゃない」

 笑顔を見せつつも意味深な発言の連発だった。

「明菜ちゃんが自殺未遂騒動を起こしたのは24才の誕生日の2日前で、何の話をしているのかファンにはすぐにピンときました。今度のファンイベントでも明菜ちゃんが何を語るのか。この6年半のこと、昔のこと……歌だけでなく、トークも気にかかります」(ショーに参加したファン)

 確かにファンの前でなら明菜の本音も聞けるのかもしれない。前出のディナーショーでは「明菜ちゃん、テレビに出て!」と訴えるファンの声にこう答えた。

「昔からのイメージがあるでしょ、私。性格が悪いとか、ワガママ言うとか、ドタキャンするとか。そんなイメージだから(オファーが)来ないんですよ。私は全然行く気満々なんだけどね」

 そんな歌姫の復活を待っているのはファンだけではない。2人の姉と兄を持ち、6人きょうだいの5番目として生まれた明菜。1995年に最愛の母を亡くしてから家族と断絶が続き、2019年に妹が亡くなった際も葬儀には顔を出さなかった。それでも3才上の兄は、妹の活動再開を喜び、本誌『女性セブン』にこう語っていた。

「明菜とはもう36年も会っていませんが、YouTubeで久しぶりに歌っている姿を見たときは『やった! よかった!』と思いました。一時は心配しましたが、体調も戻って若返ったようで安心しました。ほかのきょうだいも喜んでいると思います」

 明菜は体調不良などがあった場合、イベントをキャンセルする可能性を示唆しており、本当にステージに立つのか一抹の不安は残る。だが、重い運命を背負った彼女が熱唱する姿を、多くの人が心待ちにしていることは間違いない。

※女性セブン2024年5月30日号

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