ドジャースの大谷翔平選手の元通訳・水原一平被告の詐欺事件は思わぬところに影響を与えている。愛犬家の間である悩みを持つ人が増えているというのだ。警察や軍関係、暴力団組織などの内部事情に詳しい人物、通称・ブラックテリア氏が、新たな”翔平・一平問題”について明かす。
* * *
「このところあちこちで翔平・一平問題が起きている」、そう話すのは動物愛護活動をボランティアで行っているK氏だ。K氏は主にブリーダーが手放した繁殖引退犬や飼い主から飼育放棄された犬の保護を行い、愛護活動家たちと幅広いネットワークを持っている。そこで最近、里親さんたちの家に迎えられた犬たちの間で、翔平・一平問題が持ち上がっているという。
ドジャースの大谷翔平選手の愛犬はデコピン、水原一平容疑者にも愛犬がいた。それに関することかと思ったが、問題は違った。「大谷選手の活躍で、迎えた犬に翔平と名前をつける里親がけっこういてね。その子が家族になついて生活も落ち着いてくると、遊び相手にもう1頭と考え始めるようで」とK氏は話す。特にコロナ禍では、リモートワークで家にいることが増え、新しい犬を迎えるための時間も余裕もできたという人が多かったようだ。
1頭目の犬に”翔平”と名付ければ、次に迎える犬はおのずと”一平”と名付けるだろうことは想像がつく。「先住犬と仲良くなれるよう、いい子に育つよう、2人にあやかって里親は一平と名付ける。翔平と一平はゴロもいいし呼びやすい。兄弟犬を迎えた里親の中にも、翔平と一平と名付けた人がいる」(K氏)。コロコロと転げ回り、走り回る犬たちを微笑ましく見ていただろう飼い主たち。だが、あの事件が起きて状況は一変する。
「一平が訴追されてしまったので、この子の名前をどうしよう」。家の中ならまだしも、散歩や公園で翔平、一平と大声で呼ぶのにためらいを感じる飼い主が増加。「犬が悪いわけじゃないのはわかっているが、翔平と一平を続けて呼ぶと、歩いている人に振り向かれたりする。その名前に心情的にもやもやしてしまうようだ」とK氏は話す。名前を変えたくても、そう簡単ではないという。