──ベーシックな部分に磨きをかけることに、あえて目を向ける……ということですね。
日高「はい。5周年というタイミングで、改めて原点回帰じゃないですけど、根本となる部分をしっかりとやっていこうぜ!という思いがあります。そうすることで、必然的に(プラスアルファ──の部分を含めて)すべてが良い武器になっていくと思うんです。プラスアルファ──をしつつ、いろいろ作っていけたら、よりすごいものができるんじゃないかなと思います」
海沼流星「いまは歌って踊るグループはたくさんいらっしゃるので、ぼくたちのプラスアルファ──の部分をいうと、やっぱりメンバーの語学力があると思います」
──確かに海沼さんはポルトガル語、深堀さん、奥田さん、砂田さんはアメリカに3年間の留学経験があるので英語が得意、松井さんも独学で中国語を勉強されているというのは、大きな武器ですよね。
海沼「はい。あとは、音楽とダンスはもちろん、エンタテインメントに対してすごくリアルなものを追求して届けたいという思いを持っているところが自分たちの強みですね。自分たちが意識して磨いてきたことが強みになってきていると思うので、そこは今回のツアーでも強く推しだしていきたいなと思っています」
──5周年というのは、新人でもないし、ベテランでもないというある種、悩ましい立ち位置なのかな……と思うのですが。デビュー当初に思い描いていた5周年と比べて、実際に5周年を迎える心境はいかがですか?
松井利樹「ぼくたちがデビューするときに掲げた5年後、10年後の目標と比べてみると、まだ達成できていない部分が多いのが現実。正直、そこに関してはいろいろな気持ちがあります。悔しい気持ちはもちろんあるんですけど、だからといってマイナスでネガティブなことばかりでもないんですよ。いざ5年経ってみると、5年前には想像していなかったようなことが、ぼくたちの武器になっていたりするんです」
──5年間の中では、コロナ禍や、タイに一定期間移住しての活動などデビュー当時には予想もしていなかったようなことも経験されていますしね。
松井「この5年のBALLISTIK BOYZのストーリーの中で得た経験が、ほかにはない“ぼくたちだけの思いや覚悟”を生みだして、いまの自分たちが出来上がっているから。目に見えるものではないですけど、いつか自分たちの目標や夢が叶ったときには、誰にも止められないくらいの強いパワーを放つことができるんじゃないかな……と思っています」
加納嘉将「今回の曲で、ぼくが歌っている英語の歌詞のパートがあって、そのフレーズは“世界がまだぼくらを見つけていない”という意味なんです。この5年、コロナ禍で活動が停止してしまった時期もあるし、これから5年後はどうなっているかはわからないですけど。5年経ったいまも、デビュー当時に思い描いていた夢を変わらずに追い続けることができているので。世界へ向けて……という思いを消さずに頑張ってきたことは、自分たちの財産になっているのかなと思います」