鍛え上げた筋肉(写真提供/FWJ)

鍛え上げた見事な筋肉を披露した藤澤選手(写真提供/FWJ)

石崎の脱退が意味すること

 今後も5人で活動をしていくと思われていただけに、石崎の脱退に衝撃が走った。ウィンタースポーツの関係者がその理由を明かす。

「本人の意向もありますが、理由の1つとしてチーム側の遠征費用を抑えたいということが背景にあったようです。ロコ・ソラーレはいざシーズンインすると、大半を海外で過ごしながら試合を行っています。そうしたなか、石崎さんが離脱することになったのは、そのポジションならではの事情があるのでしょう」

 カーリングのチームは5人まで登録できるが、試合に出られるのは4人まで。石崎がつとめるフィフス(リザーブ)というポジションはチームメンバーに故障などない限り、試合には出場しない立場だ。しかし、作戦面やストーン(石)、氷のチェックなど、チームの勝利に必要な役割も同時に担う。前出・関係者が続ける。
「石崎さんはその経験豊富なキャリアから、チームの勝利に貢献してきました。しかし現在のロコ・ソラーレは日本代表ではなくなりました。そうなると、世界選手権などの国際大会に出場できません。その結果、通常の試合ではフィフスといった5人目のメンバーがいなくても試合ができてしまうところがあります。

 ロコ・ソラーレとしては遠征費など予算との兼ね合いもあり、今シーズンは4人体制で挑むことにしたようです」

 実は昨年の秋からすでに4人体制の兆候はあったという。

「昨年10月に行われたカーリングワールドツアー最高峰のシリーズである『グランドスラム(ツアーチャレンジ)』では、セカンドを務める鈴木夕湖(32)が腰を痛めて欠場しました。そのときも石崎を加えることなく、3人で試合に臨んでいました。プレーをしない選手をこのままチームに留めておくことはできないと考えたのでしょう。石崎とロコ・ソラーレ、両者にとっていいタイミングだったと思います」(同前)

 石崎の脱退の要因として、チームとしての予算の問題が関係している点について、所属事務所に問い合わせるとチームとして検討した上での方針のため、ご質問の内容は事実とは異なります」と回答した。

 約4年ぶりに、4人体制となったロコ・ソラーレ。再び日本代表に返り咲き、2026年ミラノ・コルティナダンペッツォオリンピックへの出場権を手にしたとき、フィフスとして「琴美ちゃん」が、戻ってくるかもしれない。

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