────王道のラブストーリーの世界を演じるうちに、ご自身の恋愛観に影響を与えることはありそうですが……?
どうなんでしょう……? あるのかな!? でも、原作を読ませていただいて、女性が喜ぶ言動はこういうことなんだ!というのは、すごく勉強になりましたね。雪斗はそれをさらっとできてしまうところが、カッコいい。ぼくだったら、照れくさくてできないなって思います(笑い)。
────人気少女マンガが原作ですが、役柄を演じる上で原作はどこまで意識しながらアプローチされたのでしょうか?
雪斗を演じることが決まってから原作を拝見したので、普通にマンガを読む感覚とは違って、全部のセリフを状況に照らし合わせて読んでいくので、よりキャラクターに入りこみながら読むことになるんです。それを上手く反映できるのかは、立ち姿1つとっても重要だと思っているんですけど。ただ、例えば2.5次元作品の舞台とはまた違うので、ドラマの場合は原作をどこまで再現するのかな……という想像をしながら、現場で状況によって対応できるようにしていました。
────原作を脚本の中でどこまで生かしているのか……ということも考えながら、演じられていくんですね。
はい。実際の撮影現場では、小道具1つでも自分の動き方や立ち位置が変わることもあるでしょうし。そのあたりは脚本を読みながら、頭の中で自分のキャラクターを動かして想像したりしていました。
────雪斗は女性が憧れてしまう要素をたくさん持ち合わせた魅力的な若旦那として描かれていますが、高野さんがいちばんご自身と似ているなと感じたところはどこでしょうか?
いや~……難しいですよね。雪斗は基本的にカッコいいところだらけなので、尊敬するところばかりなんですけど(笑い)。唯一、雪斗の短所かもしれないと思うのは、ヒロインの依音を愛しすぎてしまっているがために、ちょっと視野が狭くなっているところ。ぼくも1つのことにのめり込むとそうなってしまいがちなので、その点だけが似ているところかもしれません。
────雪斗さんは男性から見ても理想的な方なんですね。そんな雪斗さんから、もし1つ何か盗めるとしたら、どんな才能をもらいたいですか?
仕事ができるところですね。旅館の若旦那なので、とても大変な仕事だと思うんですけど、人前では一切弱音を吐かないで仕事をしてきた、いわゆる“しごでき”(※仕事ができる)な男は、すごくカッコいいなと思います。
────雪斗さんは尊敬するところばかりとおっしゃっていましたが、ご自身といちばん似てないところというと?
好きな女性にかける言葉(笑い)。
────“甘やかし婚”とタイトルに入っているように、雪斗の言葉はかなり甘いですよね(笑い)。
台本を読み始めてすぐに人前で依音に“頭ポンポン”するシーンが出てきたんですけど、自分だったら絶対に出来ないです(笑い)。
(PART4に続く)