──今回の取材でもカミングアウトのお話を伺っているので、質問としては矛盾してしまうんですけど。この1年、さまざまな取材を受けるたびに、カミングアウトのことについて質問され続けてきたと思います。それが、精神的な負担にはなっていませんか…?

全然! なんでも聞いてくださいっていう感じです(笑い)。いまは自分のことで隠していることが何もないので。例えば、ファンの方から「彼氏見せてよ!」って言われて、「いま、いないから。本当にシングルだから!」みたいなやり取りをしていたりするんですよ(笑い)。

──オープンですね(笑い)。

いままでは、隠さなくちゃ!と思って生きてきたんですけど。そもそも、ストレートだったとしても、日本の芸能界ではプライベートは隠したほうがリスクにならないっていう風潮がありますよね。

──確かに、そうですよね。

でも、別に悪いことをしているわけではないし、いまはファンの皆さんも自分の生き方を応援してくださっている方が多いと感じているので、ある程度オープンにしてもいいんじゃないかなって思うようになったんです。つい先日も、朝起きたときにファンのことを考えながら“そういえば最近、ファンクラブで生配信をしていないな”って気づいて。髪はボサボサだし、帯状疱疹の痕で肌が荒れているところもあったけど、それを隠すことなく1回このままの姿でやってみよう……と思ったんです。寝起き5分後くらいの状態で(笑い)。

──起き抜けのままですね(笑い)。

以前だったら、あり得ないことなんですよ。いつも完璧な與真司郎でいなくては……と思っていたから、たとえニキビ1個でもあれば生配信なんてやりたくなかった。でも、ベットから起き抜けのブサイクな状態でやってみたら、ファンのみんなが「全然そのままでいいよ」「もっとやって!」って言ってくれて。ラフな自分を見せることで、ファンのみんなも喜んでくれるんだっていうことにも気づいたんです。つまり自分が思うほどには、ファンの人も一般の方も、そこまで気にしてないんだなって(笑い)。

──そうかもしれないですね(笑い)。

“完璧ではない自分”を見せるのって、いいなって思えた。以前はAAAのメンバーと比べて自分も何かしなければいけないと思ったり、もっと有名にならなければというプレッシャーがすごくあったんです。そこからもやっと抜け出せた。ほかのメンバーも、それぞれやりたいことをやっているし。いまの自分は、これまで以上に人気者になりたいとか有名になりたいという気持ちよりも、いま応援してくれている方たちや、自分がカミングアウトしたことで勇気づけられたと感じて下さる方たちに、ちゃんと何かを伝えられたらいいな……という考え方なんです。ファンのみんなも「真ちゃんは、自由に好きなことをやってね」と言ってくださっているので、昔は自分が考えすぎていた部分があるのかな……と。

──ファンの皆さんのリアルな言葉が、いちばん響きますよね。

「真ちゃんが自分らしく生きて幸せでいてくれることが、私たち、ぼくたちの幸せだから」って、たくさんのファンの方が言ってくれるんですよ。本当にファンのみんなには、勇気づけられています。

──SNSなどでファンの皆さんのコメントを拝見すると、本当に深い部分まで與さんのことを理解していることが伝わってきます。

自分よりも、ファンのみんなの方が、本当のおれのことを分かっている気がします。生配信をしたときにも、「いままでの真ちゃんだったら、帯状疱疹の痕が残っていたら絶対にやらないよね」ってコメントが来たりして。ファンのみんなは、“帯状疱疹の痕があることなんて、全然気にしないわ!”みたいな感じだったという(笑い)。

──ファンの皆さん、さすが…という感じですね(笑い)。

あぁ、みんなおれの性格を分かっていたんだなって。もともと、ほかの芸能人の方に比べたら自分は自由人だと思っていたんですけど。ファンのみんなが、「もっと自由でいいんだよ」って言ってくれてホッとした……というのが、ごくごく最近の思い出です(笑い)。

<リリース&公演情報>
最新曲『Upside Down』が配信中。全国4か所全11公演を回るツアー『SHINJIRO ATAE LIVE TOUR & TALK SHOW 2024 – THIS IS WHERE WE BELONG -』が、6月3日~27日まで開催中。

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