突然の出演に最初は誰だかわからない視聴者もいたようだ。6月9日、長谷川博己(47)主演のTBS日曜劇場『アンチヒーロー』に女優の吹石一恵(41)が出演。死刑囚の冤罪を晴らすために奮闘するも、志半ばで倒れる検事役という物語のキーパーソンを演じた。
ドラマ出演は実に9年ぶりのこと。吹石は出演の感想を聞かれ「やっぱり現場っていいなと改めて感じることができました」と答えている。
2015年に俳優の福山雅治(55)と電撃結婚。翌年、第一子を出産して以降は芸能活動を休止していた。ドラマ復帰を後押ししたのはかつての盟友たちだったという。TBS関係者が言う。
「プロデューサーの飯田和孝氏は11年前、同じ日曜劇場枠で重松清さん原作の『とんび』で吹石さんと“共演”しているんです。飯田さんはその時はまだAP(アシスタントプロデューサー)でしたが、同世代の吹石さんの演技にほれ込んで『いつか自分のドラマに出てほしい』と思っていたそうです。今回、そのラブコールに吹石さんが応えた形です」
待望の「女優復帰」が叶ったかたちだが、今回の出演で思わぬところに“特需”が生まれているという。吹石が出した懐かしの「写真集」だ。東京・鷺宮のネット古書店「三暁堂」の梶塚暁大・店長が語る。
「ネット通販に出していた『FUKIISHI』(2002年)という写真集です。吹石さんが20歳の時に撮影されたもので、グラビアアイドルとしてビキニ姿を披露した最後の作品。それが放送翌日に在庫数冊がすべて売れた。昨年暮れから全く動いていなかったのですが、吹石さんのかつてのファンがあの頃の姿を見たいと思ったのかもしれません。
吹石さんの写真集に関しては福山さんとの結婚報道以降、売値が下がる時期が続きました。やはり結婚の影響が大きいのかと思っていたのですが、今回は驚きました」
本格復帰したら、さらに高騰するかもしれない。
※週刊ポスト2024年6月28日・7月5日号