ファッションという点でも、二人は意気投合したのかもしれない。大衆演劇の一家に生まれて、幼少時代から舞台に立ち続けてきた若葉は、1998年のNHK大河ドラマ『徳川慶喜』で、本木雅弘演じる主人公・慶喜の幼少期役に大抜擢されてドラマデビュー。その後も数多くのドラマや映画に出演してきた。
いずれも脇役で、初めてお茶の間に広く認知されたのは、杉咲主演のNHK朝の連続テレビ小説『おちょやん』(2020年)への出演だ。杉咲が演じたヒロイン千代の初恋相手。優しくも気弱で控えめな役柄だった。再共演した昨年12月の映画『市子』でも、素朴で一途な恋人役だったために、穏やかな男性との印象が強かった。
しかし、今回の『アンメット-』の番組宣伝で、フジテレビ系の情報番組などに生出演してみると、むしろクールな素顔が明らかに。ドラマ初回放送日の4月15日の『めざましテレビ』に出演した際には、終始“塩対応”で『文春オンライン』には「令和のエリカ様事件」と、めざましのチーフプロデューサーを激怒させた裏話が報じられた。
ただ、若葉を誰よりもよく知る杉咲は「不愛想に見えるかもしれないんですけど、めちゃくちゃ優しいんです」と笑顔で紹介。視聴者の多くも、『アンメット-』での、クールで変わり者ながらも熱い思いを秘める脳外科医役に、夢中になっている。いい意味で、これまでのイメージも打破して、さらなる飛躍のきっかけとしそうな気配だ。
周辺取材からも、まだ結婚の二文字までは浮かび上がってこないカップルだが、ともに若手屈指の演技派、実力派俳優。今後もお互いを刺激し合って、いい芝居を続けてくれそうだ。