7月7日が投開票日の東京都知事選挙が6月20日告示された。19日に共同記者会見を開いた現職の小池百合子氏(71才)、前参院議員の蓮舫氏(56才)、前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏(41才)、元航空幕僚長の田母神俊雄氏(75才)の4名をはじめ、過去最多の56人が立候補した。臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、蓮舫氏と小池氏が選ぶ「色」について分析した。
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本当は黒よりピンクが好きなのだろう。東京都知事選に立候補を表明している参院議員の蓮舫氏が18日、記者会見を開き公約を発表した。会見に現れた彼女はトレードマークの真っ白のスーツに身を包んでいた。だがインナーは薄いラベンダー色というか薄いピンクというか、かなり薄めの色だ。白と黒でパきっとした印象を与えてきた蓮舫氏らしくないチョイスに???
だがよく見ると掲げた公約にある”R”の文字はピンク。「あなたと次の東京へ」というキャッチコピーを貫く矢印もピンク。記者会見の案内にある7つの約束の”7″もピンクだし、オフィシャルサイトにある”R”もポスターにある”R”もピンクだ。ピンクのRは2016年の参議院選からポスターに登場しているという。Rは蓮舫氏の名前からとったらしいが、なぜここまで何もかもがピンクなのか?
ピンクで思い出すのは、2016年9月、彼女が民進党の新しい顔となった時のこと。当時、NEWSポストセブンでは彼女が着ていたピンクについて分析した。まだ民進党があった時代、新世代の民進党を担ってくれるだろうとの衆望も一身に集めていた蓮舫氏の動向が注目されていた。だが、野田佳彦元首相を幹事長にするという期待はずれの人事案を提示し、批判を浴びてしまう。民進党両院議員総会には新しいリーダーとして強い意志を示そうとしたのか、引き締まった印象の濃紺のジャケットに白のインナーで臨んだが、厳しい批判が噴出。彼女の顔には強張った笑顔が張り付いていた。
迎えた2回目の両院議員総会、蓮舫氏が着てきたのは前回とは打って変わって、柔らかなピンク色のジャケットだった。そして彼女は檀上に立つなりこう言った。「気分も新たに色付きのジャケットを着てみました」。わざわざピンクをアピールしたのだ。ピンクは優しさや柔らかさ、甘さをイメージさせ、コミュニケーションをうまくとりたい、自分を思いやってほしいという願望を表す色だといわれる。その色を着てきただけでなく、アピールしたのだから、蓮舫氏は、どんなことをしてでもこの案を通したいと思ったのだろう。