式典では制作過程をまとめたVTRも流れたという(画像は慶應義塾のHPより)

式典では制作過程をまとめたVTRも流れたという(画像は慶應義塾のHPより)

裕福なエリート揃い

 ラジオやライブで披露されたこともあるが、櫻井にとっては学生時代の友人にあてた曲。タイトルが今回の式典の曲とそっくりなのは、「ペン」という言葉が、慶應義塾で学んだ者にとって大切なものだからだ。

「慶應義塾のシンボルマークは、『ペンには剣に勝る力あり』という言葉に着想を得た、2本のペンがクロスした形です。櫻井さんはかつてライブで、自身の衣装にマイクとペンをクロスさせたエンブレムを用いたことがありました。マイクがアイドル、ペンが塾生として自身が歩んできた道を象徴していたのではないでしょうか」(前出・櫻井の知人)

 いまでは珍しくない高学歴アイドルだが、その先駆けとなったのは櫻井だった。

 1988年に慶應義塾の幼稚舎に入学し、普通部(中学校)在学中に旧ジャニーズ事務所に入所。1999年に嵐としてデビューした翌年に慶應義塾大学に進学すると、学業とアイドルを両立させて、ストレートで大学卒業を果たした。

「慶應義塾は政治家や大企業経営者、医者など各界の大物を多数輩出してきた名門中の名門です。なかでも授業料が年間130万円以上かかる幼稚舎から一貫して慶應で学んできた人たちは、裕福なエリート揃いです。出身者の母校愛と結束力も非常に強く、櫻井さんも例外ではありません」(前出・芸能関係者)

 今回の創立150周年記念の行事は、前出の福澤氏を含め、各業界で輝かしい功績を残す“慶應OB”たちが参加。櫻井に「記念曲」の作詞の話が舞い込んだのは、2020年のことだったという。同年末に嵐の活動休止が控えており、個人として新たな一歩を歩み出すタイミングだった。

「同曲の作曲を頼まれた作曲家の千住明さん(63才)が、櫻井さんを誘ったことがきっかけだったようです。千住さんは以前から櫻井さんと一緒に仕事をしたいと思っていたそうで、絶好の機会とばかりに作詞を依頼しました。これまでラップの作詞経験しかなかった櫻井さんにとっては未知なる挑戦でしたが、母校のためにと快く引き受けたそうです」(慶應義塾関係者)

 記念曲を制作するために、櫻井は千住氏と2人で幼稚舎を訪問。「いつ来ても故郷に戻ってきた気分だね」と言いながら、あれこれ思い出を語り合ったという。

 かつての学び舎に思いをはせながら、詞を書き上げ完成したのが『ペンの指す方へ』だ。

 記念式典当日には、同曲を150周年式典合唱団と幼稚舎の児童全員で合唱した。式典には、指揮を務めた千住氏はもちろん、櫻井本人も登壇し、スピーチをしたという。

「櫻井さんは、普通の人が聞いたらそのまま聞き流してしまうような歌詞だけど、幼稚舎の卒業生が聞いたら『あれのことだよね』とわかるサインをたくさん込めました、と語っていました。ラップが得意な櫻井さんだけあって、韻を踏んだ箇所もありました」(別の式典参加者)

 この4月に株式会社嵐を設立し、新たな一歩を踏み出した櫻井。これからの彼に「ペン」はどんな方向を指すのだろうか。

※女性セブン2024年7月4日号

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