東京都知事選の“場外乱闘”とでも呼ぶべきか──。ほぼ裸の女性をあしらったものや風俗店を紹介するものなど、東京都知事選の掲示板に前代未聞のきわどいポスターが続々と貼られて、警視庁が立て続けに警告を行なっている。
警視庁は6月23日までに、風営法違反の疑いで政治団体「NHKから国民を守る党(以下、NHK党)」の立花孝志党首に警告した(警告は6月22日付)。NHK党は今回、一定の金額(現在は2万5000円)を寄付すれば、都内約1万4000カ所にあるポスター掲示板のうち1カ所で、寄付者が独自に作成したポスターを最大24枚貼れるという“掲示板ジャック”を実施している。選挙ポスター掲示板を広告媒体と見なし、事実上の販売活動をおこなっているわけだ。
特に問題となっているポスターが、女性専用風俗の店舗を宣伝するものだ。同店のサイトへ誘導するQRコードや運営者と見られる男性の画像のほか、ひわいなキャッチコピーも記されていた。
NHK党は警告に応じ、すでに渋谷区内に貼られたポスターを貼り直すなどの対応をしているという。
男性側が「風営法」違反になる可能性
風俗店の運営者と見られる男性はポスターが掲示される直前の6月19日に自身のX(旧Twitter)で「閉店した」とポストしている。しかし、この男性のXをたどると、出勤スケジュールが公開されている。6月25から26日にかけて「貸切」と記載があることから、営業の予定があるようにも見受けられる。この男性も風営法違反に問われる可能性はあるのか。風営法について、浦川祐輔弁護士が解説する。