ファンからは批判の声も

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使われたのは写真ではなく「イラスト」

 アミューズは公式声明の中で、《三浦春馬の氏名と肖像(似顔絵)が無許諾で、しかも(後述のとおり)商業目的で選挙ポスターに使用されているという、パブリシティ権の侵害についてです》と問題の焦点ついて言及している。今回の三浦春馬さんのポスターについて、問題点はどこにあるのか。浦川祐輔弁護士が解説する。

「まず、ポスターの作成者やN国党が何らかの刑事罰を受ける可能性は低いと思います。個人の顔を無許可に選挙ポスター等で使用するのは、一般的に刑事罰に問われるような行為ではないのです。

 またこの場合、三浦さんの肖像権侵害も認められにくいでしょう。芸能人という立場の方々が元々ある程度の露出が想定されている職業ですので、プライベートな場や密閉空間ならまだしも、公の場での肖像権保護はかなり限定的と考えられているからです。撮影者の著作権侵害も問題となり得ますが、今回は『イラスト』であって、写真そのものが使われたわけではないので、著作権侵害も難しそうです」

 一方で、民事上の責任追及を全く受ける可能性がないかというと、そういうわけではないという。

「アミューズが言及しているように、『パブリシティ権』侵害が成立する余地があります。パブリシティ権とは、『有名人の顧客誘引力に無断でタダ乗りされない』権利です。

 本来企業がCMに有名人を起用するときなどにもちゃんと使用料を支払っているわけで、そういうのを支払わずに、無断でのタダ乗りは許されないのです。今回は、ポスター上のQRコードでYouTubeチャンネルに誘導しているので、パブリシティ権の侵害と認められる可能性はあり得ると思います」(浦川弁護士)

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