「捜査で使われたのは、昨年、警視庁捜査一課が開発した性犯罪捜査用の検査キット『D1D plus』。警察に相談に来た被害者が、睡眠導入剤などの薬物を悪用されたかどうかを迅速に検査する簡易キットで、尿検査で陽性反応が出たことから本格的な捜査に進展したようです」(全国紙社会部記者)
芸能界を騒然とさせたわいせつ事件は、デートレイプドラッグを利用した悪質極まりない犯行だったのか。7月3日、自称プロデューサーの細川拓容疑者(41才)が、芸能活動をしている20代女性に睡眠薬をのませて性的暴行を加えたとして、わいせつ略取と不同意性交の疑いで警視庁に逮捕された。
「事件が起きたのは今年4月4日。渋谷区内の韓国料理店で細川容疑者と会食した女性は、途中で目が回るような感覚になり、『呼吸が苦しくなって記憶が途切れ途切れになった』といいます。そのまま、ホテルに連れ込まれ、帰宅後に異変に気づいた家族が119番通報。その日のうちに警察署に被害相談がありました」(前出・全国紙社会部記者)
被害に遭った女性は写真集を出したこともあるタレントで、細川容疑者と会うのはその日が2度目だった。
「知人から実力のあるプロデューサーとして細川容疑者を紹介された女性は、今後の芸能活動や売り出し方などについて相談していたといいます。細川容疑者は、小栗旬さん(41才)が社長を務める芸能事務所トライストーン・エンタテインメントの関連会社の元役員。女性問題や金銭トラブルで同社を退社した後、2019年頃から大手レコード会社と業務委託契約を結び、マネジメントなどを担当していました」(芸能関係者)
仕事のスタイルは“オラオラ系”で、ブランドの大きなロゴが前面にプリントされた派手なファッションに身を包み、「おれは映像周りに顔が利く」と周囲に吹聴していたという証言も。
「歌手のmiwaさんや俳優の坂口健太郎さんを担当し、2人が出演した映画にアソシエイトプロデューサーとして名前を連ねていました。もっとも、目立った実績はほとんどなく、芸能界で大きな顔をできたのは、妻の母親が小栗さんを見出した女性マネジャーだったことが大きい。役員になれたのも、トライストーンの創業メンバーのひとりで、若くして亡くなったその女性マネジャーから、実の子のようにかわいがられていたためだったといわれています」(前出・芸能関係者)
小栗にとって細川容疑者の義理の母親は15才のときにエキストラだった彼を見出し、人気俳優に育てあげた大恩人だった。
「彼女が若くして亡くなると、事務所自体を閉鎖する話が持ち上がったが、小栗さんは天国のマネジャーの期待に応えたいと事務所にとどまったんです。そういう経緯があるだけに“元側近”ともいえる細川容疑者の犯行には大きなショックを受けているようです」(前出・芸能関係者)
容疑を固めた警察が細川容疑者の自宅に踏み込んだのは、3日の正午前。妻の目前での逮捕劇だった。取り調べに対し細川容疑者は「わいせつな行為はしていません」と容疑を否認しているが、警察は立場を利用した悪質な犯行とみて、余罪についても調べを進めているという。
※女性セブン2024年7月25日号