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石丸伸二氏が共同会見で見せた右腕をお腹に当てる仕草 メディアを敵対視する言動に隠された本音を心理士が分析

落選が確実となり、記者会見する石丸伸二氏。7月7日(時事通信フォト)

落選が確実となり、記者会見する石丸伸二氏。7月7日(時事通信フォト)

 2024年の東京都知事選挙が終わると、予想通りに3選を果たした小池百合子氏よりも、次点だった石丸伸二氏がメディアの取材や番組出演時に見せた言動に世間の関心は集まった。臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、強気な言動に覆われた本音や狙いについて考察する。

 * * *
 7月7日に行われた東京都知事選、現職の小池百合子氏が当選したが、大方の予想に反して2位になったのが前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏だ。一躍注目を浴び、次々とメディアの取材に応じたのはいいが、その態度や姿勢に「高圧的」「胸糞悪すぎ」「パワハラ臭ぷんぷん」「メッキが剥がれた」と批判が続出。映像を見ると、メディアに対してマウントを取らないと気が済まないのかと思えたほどだ。

 投票締め切り後すぐに小池氏の当確が報じられた石丸氏は、選挙事務所でこの結果を受けて挨拶を行った。爽やかな青のスーツの胸ポケットから、シンボルカラーの紫のチーフが覗いている。マイクの束をにぎると、集まった支援者たちに感謝を述べると、「私が話したいことは2つ、たぶん5分で会見が終わる」と口火を切る。「胸を張ってできることは全部やった」、「結果において都民の総意が表れた」というと、にこやかに会見を終わらせようとする。だがここから共同記者会見が始まった。

 まずNHKの記者が「及ばなかった要因」について質問すると、石丸氏は伏せた視線を下から持ち上げるように記者を見て「NHKを始め、マスメディアが当初全く扱わなかった」と満面の笑みを見せた。会場の支援者たちから歓声と拍手が沸く。石丸氏はその歓声に笑顔を見せると、記者に向かって射るような目で「そういう所」と左手で指差した。さらに湧き上がる支援者たちの拍手と歓声に、石丸氏は相好を崩し「まあまあまあ」と会場の声を抑えた。

 公約について「どんな点が有権者に届いたと思うか」と問われると少し考えてから、「特に力を入れたのは政治再建の部分」というが、さきほどより拍手は少ない。「今後、国政にもという思いは」という質問には「選択肢として考えます。例えば広島1区」と眉を上げて記者に頷いて見せるが、支援者たちからの反応はない。静まり返っている会場に気づくと、前を向き「あぁ岸田首相の選挙区です」とにこやかに微笑んだ。この会見中、支援者たちからの拍手や歓声が大きかったのは、石丸氏がメディアを敵対視する時や目立つ言動を行った時だった。

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