東京の夏の風物詩として親しまれている、靖国神社の『みたままつり』が今年も開催されている(7月13~16日)。期間中、神社の境内には大小30000を超える献灯と懸ぼんぼりが掲げられ、都心の夜空を黄色く彩っている。
並んだ提灯をよく見ると、2020年に亡くなった俳優の三浦春馬さん(享年30)の名前が書かれたものがズラリと並んでいることがわかる。提灯を出しているのは、『日本製普及会』というグループで、春馬さんの著書『日本製』(ワニブックス)が由来になっているという。グループ代表でジャーナリストの水間政憲氏が語る。
「三浦春馬さんの提灯は、一昨年から私たちのグループで献灯しています。実は春馬さんと靖国神社には深い縁があるんです。春馬さんは映画『永遠の0』で、特攻隊員だった祖父の人生をたどる青年役を演じました。
その役作りの中で、戦争を題材にしたドキュメンタリーを見て勉強したり、自身の亡くなったおじいさんが戦時中どのように生きたか家族に話を聞いたりしたそうです。そういった取り組みの中で役作りを超えた真摯な思いが芽生え、プライベートで靖国神社に毎年参拝するようになったそうです」
一昨年から献灯をしているという女性が思いを語る。
「春馬さんのファンや、想いに共感する人たちが集まり、今年はみんなで約100個を献灯しています。春馬さんのことを忘れてほしくないという思いもありますが、彼は生前から靖国神社の参拝を発信する、稀有なタレントだったんです。その思いを引き継いでいくと言う意味合いもありますね」(献灯をした女性)
参加者らに話を聞くと、例年との違いを感じた人もいたようだ。