「8時9分半だョ!全員集合」となった停電事件
荒井注さんが脱退し、ボーヤ(付き人)だった24歳の志村けんさんが1974年4月に正式加入。「東村山音頭」「ヒゲダンス」など、新しい笑いを生んで、番組を引っ張っていった。
番組が幕を下ろした1985年9月28日までの16年間には生中継ならではのアクシデントも。1984年6月の“停電事件”では、
「放送直前に会場がいきなり停電。しかし中継カメラは外の電源車から電気をとっていたので、真っ暗なまま放送されてしまいました。スタッフが懐中電灯を用意してくれてゲストを紹介し、不安定な照明の中、『8時9分半だョ!全員集合』と無事スタートしました。9分の間をつないだ長さんは本当に大変だったと思います」(同前)
このたび60年の歴史をたどる展覧会が開催されるにあたり、高木さんは最後に力強くこう語った。
「加トちゃんと2人になってしまったけど、ドリフターズのことを忘れないでほしいです」
■結成60周年記念 「ザ・ドリフターズ展」
7月18日~8月5日/東京・松坂屋上野店6階催事場にて開催。貴重な資料とともに歴史をたどり、新発掘のお宝小道具などを紹介。
写真/イザワオフィス・フジテレビ
※週刊ポスト2024年7月19・26日号