夏の映画館には、その年の大型作品が勢揃いする。今夏のトピックといえば、シリーズ4作目の『キングダム 大将軍の帰還』(公開中)や、ディズニー&ピクサーの最新作『インサイド・ヘッド2』(8月1日公開)などの続編作品が豊富であること。なかでも注目は、人気ドラマの“続き”が描かれる8月23日公開の『ラストマイル』だ。満島ひかり(38才)が連続爆破事件に巻き込まれる通販サイトの物流拠点のリーダーを演じる今作は、ドラマファンにとってはうれしい仕掛けがあるという。
「現代社会のインフラを舞台にした意欲作ですが、ストーリーと並び、“シェアード・ユニバース作品”であることも話題です。シェアード・ユニバースとは、別の物語と同じ世界を共有しているということ。『ラストマイル』では、過去に放送されたTBSの2つの人気ドラマと同じ世界で起こっている出来事として、物語が進行していきます」(映画会社関係者)
主演はあくまで満島だが、過去作品の主演級キャストがそのままの役で出演するということもあり、関係者は「邦画史上最も豪華なキャストかもしれない」と口を揃える。
「法医学者として石原さとみさん(37才)主演のドラマ『アンナチュラル』(2018年)の面々が、そして捜査関係者として『MIU404』(2020年)の綾野剛さん(42才)と星野源さん(43才)が出演します。塚原あゆ子監督と、脚本家・野木亜紀子さんという、この2作品でタッグを組んだスタッフが再集結するからこそ実現した豪華キャスティングです」(前出・映画会社関係者)
ここまでの俳優が揃うとなれば、満島も重圧を感じたのだろう。
「満島さんは、塚原さんと野木さんが組む作品への出演は初めてで、オファーがあった際、ここまでの話題作の主演を務めるのが自分でいいのかと戸惑ったそう。でも、最終的には石原さんの存在が“カギ”となり、承諾したそうです」(芸能関係者)
今回が初共演の2人は年齢が1つ違いということもあり、かつてはお互いを強く意識していたこともあった。
「2014年、2人は『東京ドラマアウォード』で表彰されています。そのときは、満島さんが『Woman』(日本テレビ系)で主演女優賞を、石原さんが『失恋ショコラティエ』(フジテレビ系)で助演女優賞を受賞。その序列からもわかるように、石原さんは、自分よりも一歩先をいく満島さんを追いかけて、演技も参考にしてきました。ただ、リスペクトする気持ちは満島さんも一緒。
自分にはオファーが来ないような役を演じ続ける石原さんを常に気にとめ、共演を望み続けていたそうです」(テレビ局関係者)