国政に出てからの小野田氏は強制送還に応じない不法滞在外国人の長期収容をなくすための法改正を訴え、政治資金規正法の改正にからんで外国人によるパーティー券購入の禁止を主張するなど保守の論客として鳴らしている。
TOKYO自民党政経塾の塾長を務める深谷隆司・元郵政相が語る。
「今の国会議員には愛国心が欠けている議員があまりにも多い。私は塾生に、『国のために命を捧げられるか自分に問うてみよ。その心がない者は政治家になるな』と説いたが、彼女は教えを守って愛国心を大切にしている政治家だとわかる」
また、小野田氏の区議時代を知る政治ジャーナリストの宮崎信行氏はこう言う。
「落下傘候補で北区には仲間もなく、街頭演説では自分でお立ち台を地面に置き、あの高身長でその上に立って右腕を掲げ、マイクなしで演説をする。通りすがる人と目が合えば、『よろしくお願いします』と声をかける。地道な地元活動を経てきた政治家です。自民党の岩盤支持層である保守層が自民離れを起こしているなか、真正保守色の強い彼女は期待されている。大化けする可能性もある」
ただ、現在参院議員の小野田氏は鞍替えしなければ総理への道は難しい。その彼女にネットの支持が集まるのは、裏を返せば女性総理候補とされてきた高市早苗・経済安保相や上川陽子・外相の言動が精彩を欠くことの裏返しでもあるのだろう。
※週刊ポスト2024年8月2日号