本来ならば、いずれ天皇となられる悠仁さまと共に、皇室をお支えいただくことを期待されるはずだった愛子さま。しかし、いざ皇室のご活動に精力的に取り組まれようとした矢先、思いもよらぬ方向から“横槍”が──天皇家の長子で、女性皇族でもある愛子さまのお立場が、図らずも事態を複雑にしている。
天皇家の長女・愛子さまは「思い出の場所」で、ご自身を取り巻く環境の変化をどう受けとめられただろうか。7月21日の昼下がり、愛子さまのお姿は、今年3月まで通われていた学習院大学のキャンパスにあった。ご友人らと共に、2時間にわたって、学習院OB管弦楽団の定期演奏会をご覧になったという。
愛子さまは大学ご卒業後、4月から日本赤十字社(以下、日赤)の青少年・ボランティア課で、常勤嘱託職員として働かれている。
「在学中は学業優先の方針でしたが、ご卒業以降は皇室のご活動に積極的に関与して両陛下をお支えしたいということも、留学や進学ではなく、就職を選択された大きな動機だったようです。日赤での仕事と皇室のご活動の両立という前提のもと、当初、日赤側は週3日程度の勤務を想定していました」(宮内庁関係者)
ところが現在、愛子さまは、ほぼ毎日、日赤本社に出社されているという。
「愛子さまは1日でも早く業務に慣れようと熱心に取り組まれているようで、日赤側にとっては“うれしい誤算”でしょう。しかし、皇室のご活動との両立を目指して新しい環境を選ばれた愛子さまの胸中は複雑でしょう」(前出・宮内庁関係者)
皇室のご活動は、宮中祭祀、園遊会など宮中や御用地でのご公務、総裁・名誉総裁等を務められる団体の行事や招待された催しへのお出まし、外国ご訪問および接遇などの国際親善、節目で行われる皇室行事へのご参拝・参列など多岐にわたる。
4月以降の愛子さまの数少ないご活動のなかで、ほかの女性皇族と比較すると少ないのは、行事や催しへの「単独でのお出まし」の回数だ。愛子さまは現状、初めての単独公務として5月に平安文学の特別展に足を運ばれて以来、一度も単独での公務をされていない。
「女性皇族は、各種団体の名誉総裁に就いていたり、ご家族からイベント参加を引き継がれていたりと、それぞれ担当の公務をお持ちです。
佳子さまも例外ではなく、日々単独での公務に邁進されています。たとえば、4月には、『全国高等学校女子硬式野球選抜大会』を観戦されたり、6月には『東京都障害者ダンス大会ドレミファダンスコンサート』に足を運ばれたりと、単独でのお出ましの数は3か月で6つほど。さらに5月のギリシャへの公式訪問をこなされ、それに伴う説明や準備、ご報告の参拝などもありましたから、愛子さまと比べるとその数は圧倒的と言えるでしょう。
愛子さまは数か月前まで学業に専念されていたため、この段階で回り持ちの公務がないことは、仕方のないことです。しかし、この種の単独公務が半年でわずか1回というのは頻度が少なすぎるという声も聞こえてきています」(前出・宮内庁関係者)