スポーツ

やはり強かった照ノ富士 それでも「親方になれない問題」は解決せず、簡単に引退できない状況…悩み続ける日々

土俵上では実力を示した照ノ富士だが…(時事通信フォト)

土俵上では実力を示した照ノ富士だが…(時事通信フォト)

 場所前は「出場すれば引退」と囁かれていた横綱・照ノ富士だが、名古屋場所では、今年1月の初場所以来となる10度目の優勝を果たした。両膝に爆弾を抱え、現役続行の危機とさえ見られていたなかで、見事に実力を示し、復活をアピールしたわけだが、それでも“将来への不安”は消えていないようだ。若手親方が言う。

「先場所は初日に1横綱4大関が全滅。照ノ富士は2日目から休場してしまった。今場所も初日に好調の平戸海が対戦相手に決まった時は、先場所の再現かとみられていた。しかし、立ち合いこそ攻め込まれたが、その後は圧力をかけながら寄り切った。3大関に土がつくなか、白星スタートを切ると、翌日からは危なげない相撲で白星を重ねました。

 両膝の調子がいいのか、相手に圧力をかけながら前に出る相撲が取れていた。今場所も途中休場となれば引退勧告の可能性もあったが、その状況は一変。あと1年は休みながらでも横審や協会から引退勧告はされないのではないか。真面目に巡業にも参加している優等生横綱ですからね」

 この若手親方は、ひとり横綱に引退されては困る状況になったと話す。

「今場所の展開次第では、9月場所は5大関になるかもしれなかった。大関を陥落した霧島が10勝を挙げれば大関に復帰できて、先場所初優勝した大の里が連続優勝なら大関昇進の可能性があったわけですから。

 ところが、大の里は序盤で黒星を重ねて昇進は早々に絶望的に。霧島はモンゴル互助会が動くとの見方もあったが、10日目に対戦した照ノ富士は厳しい相撲で霧島を一蹴。5敗目を喫してしまった。霧島は8勝7敗で勝ち越すのがやっとだった。そのうえカド番大関の貴景勝がずっと黒星先行で5勝10敗に終わった。来場所はまさかの2大関という状況です」

 協会の看板力士となる“次の横綱候補”たちの不甲斐ない成績で延命となったわけだが、照ノ富士は引き続き頭を悩ませなくてはならない問題を抱えている。そう簡単には、引退できない事情があるのだ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
宇宙飛行士で京都大学大学院総合生存学館(思修館)特定教授の土井隆雄氏
《アポロ11号月面着陸から55年》宇宙飛行士・土井隆雄さんが語る、人類が再び月を目指す意義 「地球の外に活動領域を広げていくことは、人類の進歩にとって必然」
週刊ポスト
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン
胴回りにコルセットを巻いて病院に到着した豊川悦司(2024年11月中旬)
《鎮痛剤も効かないほど…》豊川悦司、腰痛悪化で極秘手術 現在は家族のもとでリハビリ生活「愛娘との時間を充実させたい」父親としての思いも
女性セブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン