『雨音はショパンの調べ』(1984年)の大ヒットから40年。芸能界から一時姿を消した小林麻美(70才)の歌声が、また聴けるかもしれない。昨年11月に古希を迎えた小林の「歌手再デビュー」が噂されている。
1972年に18才でデビューした小林を一躍人気歌手に押し上げたのは、ユーミンこと松任谷由実(70才)だった。『雨音は~』はイタリア人歌手・ガゼボの『アイ・ライク・ショパン』(1983年)のカバーで、日本語歌詞を手がけたのがユーミンだ。
「同い年の2人は、20才のときに六本木のレストランで出会い、意気投合したそうです。以来、2人は時間を見つけては買い物に出かけたり、食事を共にしてきました。ユーミンがヨーロッパでたまたまガゼボの原曲を耳にしたときに、“麻美ちゃんに歌わせたい”とひらめいたことで『雨音は~』が誕生したそうです」(芸能関係者)
その後、小林は日本武道館でコンサートを開催し、日本レコード大賞の優秀アルバム賞を獲得するなど脚光を浴びた。ユーミンは楽曲提供で小林の音楽活動をサポートし続け、小林が1987年にリリースしたアルバムにも、ユーミンが小林の誕生日のために作った『遠くからHAPPY BIRTHDAY』が収録されている。
だが、転機は突然訪れた。1991年、小林は37才のときに結婚を発表、その2か月前に長男を出産していたことも明かした。以降、家庭に入ることを理由に小林は芸能界と距離を置き、ユーミンとの交流も止まったという。
「芸能界から身を引いたのは、小林さんなりの“禊”だったようです。親友だったユーミンには“もう住む世界が違う”“連絡してはいけない”と考え、すっぱりと関係を絶ったそうです」(前出・芸能関係者)
2人は共に“絶縁”前、最後の電話の内容を覚えていた。小林の結婚発表後、「私、これからも闘う」と伝えたユーミンに、小林は「私にはもうファイトがないの」と返したという。その後、小林は主婦として子育てに専念。息子と過ごす時間を最優先にして、仕事のオファーはすべて断った。
引退から25年が経った2016年、小林は雑誌『ku:nel』(2016年9月号)の表紙を飾り、カムバックを果たす。反響は大きく、その号は通常の約3倍の売れ行きだったという。
「お子さんが就職と結婚をしたタイミングだったようです。子供が巣立ったことで、“これからは自分のために楽しく生きたい”という気持ちが大きくなり、芸能活動の再開を決めたそうです」(前出・芸能関係者)
止まっていた小林とユーミンの時計の針も再び動き始めた。
「復帰後の小林さんは、少しずつ“もう一度歌いたい”という気持ちを強くしていったようです。歌うとなれば、ユーミンの顔がすぐに浮かんだのでしょう。小林さんは2019年に武道館で開催されたユーミンのコンサートを訪れ、楽屋で約30年ぶりの涙の再会を果たしました。
その後、改めて交流を続けるなかで、音楽が話題の中心になることもあったようです。“もう一度一緒にやろう”と、約束しているという話もあります。近々新曲を携えて、70才で歌手として再デビューする可能性も囁かれ始めていますよ」(前出・芸能関係者)
伝説のミューズの第二章が、幕を開けるか──。
※女性セブン2024年8月8・15日号