コワモテに鋭い眼光で迫る怪演。悪役として数多くの名作に出演し、独特な演技でその名を馳せてきた元俳優の新井浩文(45)。唯一無二の存在だった彼の俳優人生は、2019年2月の逮捕で一変した。強制性交罪で懲役4年の判決を受け、静岡刑務所に収監された新井は演劇の世界から姿を消した。
NEWSポストセブンが取材を進めると、出所した新井が東京から離れたとある町で暮らしていることがわかった。新井は見間違えるほど肌が色白く、顎から首元まで痩せ細り、手首や肘も骨が浮き出るほどだった──。【前後編の前編。後編から読む】
青森県で生まれ育った新井は地元の高校を卒業後、19歳で役者を志して上京。下積み時代は映画プロデューサーの荒戸源次郎氏や女優の大楠道代の付き人を務め、演技を学んだ。2001年に映画『GO』で俳優デビューを果たすと、名脇役としてキャリアを積み上げた。2014年には安藤サクラ主演の映画『百円の恋』でボクサー役を演じ、第39回日本アカデミー賞優秀助演男優賞を受賞している。
「高い演技力が評価され、北野武の映画『アウトレイジ ビヨンド』(2012)や2016年大河ドラマ『真田丸』(NHK)などの話題作に出演し、存在感を示していました。
その演技力はドラマや映画関係者の中でも評価されていて、“死んだ目の演技ができる俳優”として一目置かれていました。私生活では酒とギャンブル好きで新宿や世田谷でよく飲み歩き、『年に4回くらい職務質問される』とバラエティー番組で打ち明けたこともありました」(映画関係者)
順風満帆な俳優人生を歩み、池脇千鶴、二階堂ふみ、夏帆ら共演女優を数多く浮名を流したモテ男だったが、2018年7月に女性に乱暴したとして強制性交の容疑で2019年2月に逮捕され、 “一夜”にして犯罪者となった。