国内

天皇皇后両陛下、東北豪雨被害で須崎御用邸でのご静養が白紙 上皇ご夫妻は那須御用邸でご静養 美智子さまから両陛下への“配慮”の側面も

9月以降にも、行幸啓など重要なお出ましを控えられている(6月、東京・台東区。撮影/JMPA)

9月以降にも、行幸啓など重要なお出ましを控えられている(6月、東京・台東区。撮影/JMPA)

 須崎御用邸(静岡県下田市)、那須御用邸(栃木県那須郡)での夏のご静養は、天皇ご一家の恒例行事である。両陛下と愛子さまは、8月上旬は須崎で、下旬から9月にかけては那須で過ごされることが多かった。

「両陛下は年間を通して公務やお出ましでご多忙なだけでなく、事実上、公私の別のないお立場にあり、その重圧は計り知れません。

 ご静養はそうした日常から離れ、ご一家水入らずで心身共にリフレッシュができる貴重な機会です。特に療養中である雅子さまにとっては、ご体調の調整期間という意味合いもある重要な時間。“静養されることも仕事のうち”と表現してもいいでしょう」(宮内庁関係者)

 そして、上皇ご夫妻にとってもご静養が大切であることは変わらない。上皇ご夫妻の場合は平成時代から、7月下旬に那須御用邸、8月下旬に軽井沢で過ごされることが多かった。

 ところが今夏、ご静養をめぐり、雅子さまと美智子さまの間ですれ違いが起きていたという。

須崎御用邸でのご静養は白紙に

 雅子さまは7月23日、今シーズンの最後のご養蚕(ようさん)である「御養蚕納の儀」に臨まれ、生糸を神前に供えられた。ご養蚕は、明治期から続く皇后の重要な仕事だが、今年は異変があったという。

「6月下旬のイギリス公式訪問のご調整に多大な労力を割く必要があり、ご養蚕の作業の時間は限られたそうです。お取り組みは理想通りとはいえなかったようですが、陛下と愛子さまのお力を借りることで、無事に終えられたといいます。

 訪英の重要度の高さと、その影響が大きかったことがうかがえました」(皇室記者)

 イギリス公式訪問中、雅子さまは予定されていた行事にはすべて出席されたものの、陛下がおひとりで行動された場面も多々あった。また、ご帰国後の上皇ご夫妻への挨拶に5分ほど遅刻されるなど、疲労の色は隠しきれていない。

「予定されている雅子さまの8月のお出ましは、15日の全国戦没者追悼式へのご出席などごくわずかです。むしろ8月のメインはその前後のご静養で、訪英に際して蓄積した負荷を解消され、秋以降の公務やお出ましに備えられるとみられていました」(前出・宮内庁関係者)

 ところが、7月25日、山形県や秋田県を中心に東北の日本海側で記録的な大雨が観測され、河川の氾濫や住宅への浸水が相次いだことを受け、雲行きが怪しくなったという。

「25日には天皇ご一家の側近により、須崎御用邸でのご静養の詳細について発表があるものとみられていました。ところが一切言及がなかった。

 8月上旬というスケジュールを考えれば関係各所との調整も済んでいたはずですが、どうやら、須崎御用邸でのご静養は白紙になったようです。両陛下が豪雨被害を憂慮されていることは明らかでした」(前出・皇室記者)

 雅子さまにとって大変重要だったはずの今夏のご静養。それでも「行かない」という判断をされた背景には、日本赤十字社(以下、日赤)の青少年・ボランティア課で常勤嘱託職員として働かれている愛子さまの存在もあるのではないかと皇室ジャーナリストは分析する。

「自然災害発生時にこそ、日赤は真価を発揮します。今回の東北豪雨でも、すでに各県支部は、要請のあった地区に救援物資の輸送などを始めています。

 愛子さまは本社勤務ですが、本社内でも当該地域のバックアップや、医療関係者、ボランティアの手配など、緊急対応に追われているはずです。

 両陛下はご静養を白紙にする過程で、愛子さまにも相談されたでしょう。入社後初めてといってもいいほどの大規模な災害への対応を目の当たりにされた愛子さまが、ご静養ではなく、被害に遭った人々のために仕事をされたいとお考えになったとしても不思議ではありません」

 迅速な判断をされた両陛下だが、一方でご静養取りやめのご決定は、図らずも上皇ご夫妻の行動に疑問符をつけられる形にもなってしまった。

関連記事

トピックス

現地のパパラッチに激写された水原一平被告(BACKGRID/アフロ)
《妻との大量買い出し姿をキャッチ》水原一平被告、大谷翔平の「50-50」達成目前で際立つ“もったいなさ”と判決言い渡し前の“いい暮らし”
NEWSポストセブン
森本レオ(時事通信フォト)
《表舞台から消えた森本レオの現在》元女優妻との別居生活50年、本人が明かした近況「お金を使わず早く死んでいくのが人生のテーマ」
NEWSポストセブン
昭和を代表する名優、若山富三郎の長男で俳優の若山騎一郎
《舞台復帰》若山騎一郎が語る父・若山富三郎と叔父・勝新太郎の破天荒な素顔「親父が亡くなってからは優しかったけど…」
NEWSポストセブン
かつて不倫で注目を集めた東出昌大が松本花林と再婚(時事通信フォト)
《東出昌大に急接近の新妻・松本花林》一定の距離感保った女優仲間3人の“暗黙の了解”が崩れた「6月事件」
NEWSポストセブン
打撃好調な一方で懸念点も(時事通信フォト)
大谷翔平、ひと月ごとに得点圏打率がアップダウン “法則通り”なら9月は好調でも、ポストシーズンは “チャンスに弱い”が再発か
週刊ポスト
撮影現場の差し入れは“ゆで卵マシン”
「たんぱく質が大事だからね」小栗旬、Netflixでの主演ドラマ撮影現場の差し入れは“ゆで卵マシン” オリジナルの卵サンドも振る舞う
女性セブン
会合を終えた小泉純一郎氏と、武部勤。元幹事長(左)、山崎拓・元自民党副総裁(右)ら小泉政権を支えた重鎮OBたち(5月14日)
【小泉進次郎氏の総裁選出馬】「50歳までは出馬禁止」と語っていた父・純一郎氏の心境が変化した森元首相らとの会合 同席した田原総一朗氏が明かす「内幕」
週刊ポスト
岡田将生の沼にどっぷりハマった魅力とは?
《『虎に翼』で航一さん役を好演》岡田将生のあふれる魅力 約20年で「選ばれる俳優」の筆頭へと飛躍
女性セブン
連ドラの主演を2クール連続で務める松本若菜
【まさに“代打の女神さま”】松本若菜、“別の女優が急きょ降板”で10月ドラマで2クール連続主演 『西園寺さん』も企画段階では違う大物女優が主演の予定だった
女性セブン
33年ぶりに唐沢寿明が鈴木保奈美と共演する
【地上波ドラマでは『愛という名のもとに』以来33年ぶり】唐沢寿明、2025年1月期で4年ぶり民放連ドラ主演、共演は鈴木保奈美 テレ朝は大きな期待
女性セブン
NHKの山内泉アナ
《極秘結婚していたNHK山内泉アナ》ギャップ感あふれるボーイッシュ私服は約9000円のオシャレブランド お相手は慶応同級生…大学時代から培った「ビビットな感性」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 小泉純一郎と滝クリの自民党総裁選ほか
「週刊ポスト」本日発売! 小泉純一郎と滝クリの自民党総裁選ほか
NEWSポストセブン