原爆ドーム前でオールナイトの怒鳴り合い

原爆ドーム前では、オールナイトの怒鳴り合いが

早朝から始まった中核派との戦い

 午前5時ごろ。横断幕やのぼり旗を持ち、腕を組んで壁を作る中核派の活動家らに警察と市の職員は声をかけはじめた。これと前後して、ヒートアップする中核派。

「右翼は出ていけ」「警察の手先!」「帰れコラ」「お前らに平和公園は蹂躙させない」(中核派)

 市の職員が周囲をぐるぐる周りながら、移動を頼むも、活動家は聞く耳を持たない。

 県警は「公園内に滞留する君たちに広島市長からの要請に基づき警告する。公園管理業務の妨害になっている。ただちに退去しなさい」などとスピーカーを通して訴えるも中核派は一顧だにしない。迷惑行為を禁じる条例に違反しているとして過料5万円になると行政側が訴えると、「路上喫煙も5万円だが、実際に払うのは1000円だ」といった謎の反論も聞かれた。いつまで経っても止まないシュプレヒコール。

「座り込み排除を許さないぞ」「警察は帰れ」「核戦争を許さないぞ」「イスラエルを式典に呼ぶな」「岸田を式典に呼ぶな」「広島長崎を繰り返すな」──あたりが徐々に明るくなり、中核派のメンバーの表情が分かるようになってきた。老若男女さまざまだが、あまり疲れているようには見えない。近隣住民が嘆息する。

「こんな大きい声で叫ばれると頭が痛くなりますね。戦争反対はもちろん正しいと思いますが、原爆ドームの前でこんなことをして、遺族がどう思うかとかに配慮できないんですかね。こんな行為を許していいんでしょうか」(中年男性)

「結果として、座り込みを予定の時間やりきることで、向こうは“勝利した”と捉えるんでしょうね。相当にイレギュラーなことが起きない限り、こうなると分かっていたとはいえ、このような対応でよいものなのかはよく検討すべきだと考えています」(前出の捜査関係者)

 若い活動家の女性は「指一本触れられなかった」と拡声器で勝利宣言していた。

 原爆が投下された午前8時15分。活動家らは一度騒ぐのを辞め、黙祷を終えると、原爆ドーム前から「わっしょいわっしょい」などと叫びながら、移動する活動家ら。周囲の横断歩道ではぞろぞろ歩く活動家の影響で渋滞などが生じ、なかなか行きたい方向に行けない一般市民であふれていた。

関連キーワード

関連記事

トピックス

交際中の綾瀬はるかとジェシーがラスベガス旅行
【全文公開】綾瀬はるか&ジェシーがラスベガスに4泊6日旅行 「おばあちゃんの家に連れて行く」ジェシーの“理想のデートプラン”を実現
女性セブン
幕内優勝力士に贈られる福島県知事賞で米1トンが
「令和のコメ不足」の最中でも“優勝したら米1トン”! 大相撲優勝力士に贈られる副賞のコメが消費される驚異のスピード
NEWSポストセブン
「学園祭の女王」の異名を取った田中美奈子(写真/ロケットパンチ)
田中美奈子が語る“学園祭の女王”時代 東大生の印象について「コミュニケーションスキルが高く、キラキラ輝いていた」
週刊ポスト
愛子さま
愛子さま、日赤への“出社”にこだわる背景に“悠仁さまへの配慮” 「将来の天皇」をめぐって不必要に比較されることを避けたい意向か
女性セブン
羽生結弦(時事通信フォト)の元妻・末延麻裕子さん(Facebookより)
【“なかった”ことに】羽生結弦の元妻「消された出会いのきっかけ」に込めた覚悟
NEWSポストセブン
目覚ましテレビの人気コーナー「きょうのわんこ」(HPより)
『めざましテレビ』名物コーナー「きょうのわんこ」出演犬が“撮影後に謎の急死”のSNS投稿が拡散 疑問の声や誹謗中傷が飛び交う事態に
女性セブン
シャトレーゼのケーキを提供している疑惑のカフェ(シャトレーゼHPより)
【無許可でケーキを提供か】疑惑の京都人気観光地のカフェ、中国人系オーナーが運営か シャトレーゼ側は「弊社のブランドを著しく傷つける」とコメント 内偵調査経て「弊社の製品で間違いない」
NEWSポストセブン
神田正輝の卒業までに中丸の復帰は間に合うのか(右・Instagramより)
《神田正輝『旅サラダ』残り2週間》謹慎中のKAT-TUN中丸雄一、番組復帰の予定なしで「卒業回出演ピンチ」レギュラー降板の危機も
NEWSポストセブン
小泉進次郎氏・滝川クリステル夫妻の出産祝いが永田町で話題
小泉進次郎夫妻のベテラン議員への“出産祝い”が永田町で話題 中身は「長男が着ていたとみられるベビー服や使用感のあるよだれかけ」、フランス流のエコな発想か
女性セブン
稽古は2部制。午前中は器具を使って敏捷性などを鍛える瞬発系トレーニングを行なう。将来的には専任コーチをつけたいという
元関脇・嘉風の中村親方、角界の慣習にとらわれない部屋運営と指導法 笑い声が飛び交う稽古は週休2日制「親方の威厳で縛らず、信頼で縛りたい」
週刊ポスト
柏木由紀と交際中のすがちゃん最高No. 1
《柏木由紀の熱愛相手》「小学生から父親のナンパアシスト」すがちゃん最高No.1“チャラ男の壮絶すぎる半生”
NEWSポストセブン
今年8月で分裂抗争10年目を迎える。写真は六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
「宅配業者を装って射殺」六代目山口組弘道会が池田組に銃口を向けた背景 「ラーメン組長」射殺事件の復讐か
NEWSポストセブン