神田氏が新たに任命された「内閣官房参与」とは、専門的な観点から首相に助言をする立場で、首相の“ブレーン”ともいわれる。
その岸田首相が一時は積極的な姿勢を見せたものの、現在、頓挫しているといえるのが女性皇族をめぐる皇室制度改革だ。岸田首相は昨年秋に自民党内に新組織を発足させるなど、歴代首相と比較して、女性皇族に関する皇室制度改革に積極的に着手してきた。しかし、先の国会会期中に「女性皇族は結婚後も皇族の身分を保持する」という方向で議論が進められていたものの、現実問題として与野党の意見を集約することは難しく、結論の出る見通しは立っていない。
「『女性皇族』として念頭に置かれているのは、天皇家の長女・愛子さまでしょう。愛子さまの皇室のご活動を期待する声は大きく、一部調査によれば、8~9割が女性天皇を認めるという世論もあります。皇室制度改革が成功を収めれば、支持率低下にあえぐ岸田内閣の追い風になることは間違いありません。
今回、内閣官房参与に任命された神田さんは金融と国際経済を中心に担当するそうですが、首相が必要としていれば、雅子さまの40年来の友人として皇室制度改革に関してアドバイスを送ることもあるのではないでしょうか。大胆不敵なことで知られる神田さんの“改革案”が、愛子さまの将来を左右することになるかもしれません」(前出・全国紙政治部記者)
雅子さまが政治サイドの判断に介入されることは制度上決してない。しかし、かつて共に学んだ旧友の活躍は、心待ちにされていることだろう。